中長距離走・マラソンの練習方法は、ジョギングだけではありません。普通に走るジョギング以外にも様々な練習方法があります。
速く長く走れるようになるには、様々な練習を行い、刺激とリカバリーを意識することが大切です。
ということで今回は、中長距離走・マラソンの練習方法を紹介していきます。特に走り始めたばかりのランニング初心者は、ぜひ参考にしてみてください。
ジョギング
ジョギングはもっとも多い練習方法で、練習の基本ともいえます。やり方は目的によって変わってきます。速めのジョギングがあれば、遅めのジョギングもあります。スピードや距離は、自分の体調やトレーニングの目的、走る環境などで変えていきましょう。
ペース走
ペース走は、ある程度長い距離を一定のペースで走る練習方法です。普通は、陸上競技場のトラックや公園など、距離が分かるところで行いますが、現代にはGPS時計という便利なものがあるので、距離が確認できない場所でも行うことができます。
ペース走を行うことで、スピード持久力の向上が期待できます。効果を十分に得るには、最初から最後まで一定のペースで走ることが大切です。
ペース走の詳細は、こちらをご覧ください。
インターバル走
インターバル走は、一定の距離を一定の休息を入れながら繰り返し走る練習方法です。そのことをもう少し具体的に説明すると、かなり速いペースで200m~2,000mくらいを走り、その後軽いジョグで休息し、ふたたび同じ距離を同じスピードで走るのを繰り返します。
身体にかかる負荷は強く、スピードや持久力など、中長距離走に必要な能力を幅広く高めることができます。
【例】
- 200m×20(つなぎは200mジョグ)
- 400m×12(つなぎは200mジョグ)
- 1,000m×8(つなぎは600mジョグ)
- 2,000m×3~5(つなぎは800mジョグ)
- 3,000m×3(つなぎは800mジョグ)
※一般的に、疾走した距離の合計が、レースと同じ距離にすると良いと言われています。
ちなみに、変則インターバルという練習方法もあります。
変則インターバル
走る距離やペースなどを一定にせずに、変則的に行うインターバル走です。
【例】
- 100m+200m+300m+400m+500m+600m+700m+800m+700m+600m+500m+400m+300m+200m+100m(すべて100mジョグでつなぐ)
- 【400m(200mジョグ)+200m(200mジョグ)】×10
- 1,000m×6(つなぎは400mジョグ)1本1本のペースを上げていく
などなど。
インターバル走の詳細は、こちらをご覧ください。
レペティション
やり方がインターバル走と似ているレペティション。インターバル走と違うところは、完全休養をはさみながら1本1本を全力、またはほぼ全力で走ること。質を重視したトレーニング方法です。
とても質が高い練習なので、本数はインターバル走よりもかなり少なくなります。本数が多くなるほど怪我をするリスクが高くなるため注意しましょう。
【例】
- 3,000m+2,000m+1,000m(つなぎは15分休息)
- 1,000m×5(つなぎは8分休息)
- 2,000m+1,000m+1,000m+400m(つなぎは8分休息)
- 2,000m+2,000m+1,000m(つなぎは10分休息)
自分なりにバリエーションを工夫しましょう。つなぎは歩いたり止まったり動的ストレッチなどをして、できるだけ回復させてください。
レペティションの詳細は、こちらをご覧ください。
ビルドアップ走
ビルドアップ走は、決めた距離をスタートからゴールまで徐々にスピードを上げて走るトレーニングです。1,000mごとにペースを上げたり、トラックで練習するなら1周(400m)ごとに上げても良いでしょう。
ビルドアップ走を行う上で気を付けることは、確実にペースを上げていくことです。途中でペースが落ちては意味がありません。
徐々にスピードを上げていき、速いペースでゴールするためにはスタミナが必要なので、長距離走(マラソン)のトレーニングには効果的です。
ビルドアップ走の詳細は、こちらをご覧ください。
LSD
LSDとは「ロングスローディスタンス」の略で、長い距離をゆっくり走る練習方法です。毛細血管が発達し、持久力が向上するといわれています。
ゆっくり走るといっても、走る速さはその人のレベルによって違ってきます。LSDのペースは1km7分という人がいれば、1km5分がLSDという人もいます。
ちなみに私は、意識してLSDを行うことはありませんが、やるとしたら5:25/kmくらいがLSDのペースになります。それはなぜかいうと、ジョギングしててヘバって、ダラダラ走っていても1km5分40秒以上かかることはないからです。
LSDの詳細は、こちらをご覧ください。
クロスカントリートレーニング
アップダウンの多い自然地、芝生や砂地などの不整地を走るトレーニングです。脚力の向上、バランス力が身に付き、平らな道での能力が上がる効果を期待することができます。
タイムトライアル
タイムトライアルは大会のリハーサルみたいなものです。ウォーミングアップをちゃんと行い、大会のつもりで全力で走ります。
練習なので、始めから積極的にペースを上げていっても良いでしょう。色々試すことで分かってくることもあります。
スピードプレイ
あらかじめ決めた距離や時間だけスピードを上げる走り方。例えば、100mだけペースを上げ、100mだけペースを落とすというのを繰り返しても良いです。
また、ジョギングから突然1㎞だけスピードを上げてみたり、100mだけ疾走してみたり、自由にスピードを上げ下げしても良いです。
スピードで遊ぶように走っても面白いことでしょう。時折スピードを上げることで精神に刺激が入り、飽きるのを防ぐこともできます。
坂道ダッシュ
上り坂で比較的短い距離をダッシュします。坂道で行うため脚にかかる負荷は大きく、脚力がアップします。
坂道トレーニングの詳細は、こちらをご覧ください。
ウインドスプリント(流し)
ウインドスプリントとは、100~300mの距離を、70~80%の力で数本(3~6本くらい)走ることを言います。
身体を大きく使うことができ、フォームが小さくなるのを防ぎ、スピードを上げることができます。
ウインドスプリントの詳細は、こちらをご覧ください。
補強・筋トレ
走る以外のトレーニングとして、腹筋や背筋、腕立て伏せやプランクなど、補強(筋トレ)を行うトレーニングもあります。
補強して体幹・バランス力などを鍛えることにより、ランニングフォームが良くなったり、怪我をしにくくなったりする効果を期待することができます。
ランニングフォームが良くなることで効率的に走ることができるようになり、走力アップへの手助けになったり、余計なエネルギーを消費しにくくなったりします。
最後に
いかがでしたか?以上のように、中長距離走・マラソンには様々な練習方法があります。レベルアップするには、1つの練習だけをするのではなく、様々な練習を上手に組み合わせることが大切です。
スピード練習(ポイント練習)ばかり行っていると怪我をするので、スピード練習の翌日は軽めにジョギングするなど、効率的に練習しましょう。