【具体的】中長距離走のレペティショントレーニングの正しい方法と効果

トラック 長距離走・マラソンの練習方法

中長距離走トレーニングの1つである「レペティション」。レペティションの効果を得たり、トレーニングによる怪我を防いだりするには、正しい方法で行うことが大切です。

せっかくレペティションを行うのですから、いい加減に行わずに、正しい方法を知って効果的に行いましょう。

ここでは、レペティショントレーニングの正しい方法や効果を解説していくので、レペティションのことを知らない方はぜひ参考にしてみてください。

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レペティションとは

インターバル走に似たトレーニングがレペティションです。インターバル走は、あらかじめ決めた距離を速いペースで走った後に、不完全休息をするのを繰り返し行います。

一方レペティションは、あらかじめ決めた距離をほぼ全力で走った後に完全休息をするのを繰り返し行います。

つまり、インターバル走とレペティションの違いは負荷の強さであり、休息のとり方になります。インターバル走は速いペースで走るが全力ではなく、rest(休息)は軽いジョギング。レペティションは全力で走り、再び全力で走れるようにしっかり休みます。

かなり追い込むため、結構キツいトレーニングになり、やりたくないという方もいるかと思います。ですがポイント練習として、計画的に行いたいトレーニングの1つです。

レペティションは全力、またはほぼ全力で走ることから、身体の調子によっては自己ベスト更新を狙うことができます。

レペティションの正しいやり方

トラック

前述した通り、レペティションは「全力疾走→完全休息→全力疾走→完全休息・・・」といった具合に繰り返し行うトレーニングです。

少なめの回数、ほぼ全力で走ることから、硬いロードよりもトラックで行った方が良いでしょう。繰り返す回数は、全力で走ることから、インターバル走よりも少なくなります。

では、具体的にどのくらいの回数なのかというと、短い距離(400m程度)だと3~10回くらい、長い距離(1,000m~5,000m)だと2~5回くらいです。

休息時間は5~15分程度です。rest中(休息中)は歩いたり動的ストレッチをするなど、回復を優先する行動をしましょう。

回復を優先するといっても、全く動かないでいるのは良くありません。ある程度の時間じっとしていると、身体が動かなくなりますからね。

【例】

  • 400m×10(rest=5分)
  • 800m×6(rest=8~10分)
  • 1,000m×5(rest=10分)
  • 1,500m×3~4(rest=10分)
  • 2,000m×3(rest=5~10分)
  • 2,000m+1,500m+1,000m(rest=10分)
  • 3,000m+2,000m+1,000m(rest=15分)
  • 3,000m×2(rest=15分)

レペティションを行う上で大切なことは以下になります。

・スピードは、レースペースから全力の範囲で行うこと(ほぼ全力)
・目的や調子、レベルなどに応じて距離や回数、ペースを決めること
・負荷が非常に強いトレーニングなので、行う頻度は少ない方が良い

レペティションで期待できる効果

効果1.スピードが上がる

前述した通り、レペティションはほぼ全力で走ります。とても速いペースで走るので、スピードがアップする効果を期待することができます。自己ベストを更新したり、上を目指したりするにはスピードを上げることは必要です。

スピードを上げることができれば、スムーズに加速することができたり、レース中のスピードによる余裕度が増します。

効果2.回復力の向上

ほぼ全力、または全力で数本(3~6本程度)走ることから、回復力が高まる効果も期待することができます。

例えば、トラック競技で1,500mに出場する場合、予選と決勝の2回走ることがあります。決勝でパフォーマンスを発揮するには、予選が終わった後にできるだけ身体を回復させる必要があります。

レペティショントレーニングは、予選が終わった後の決勝に向けての回復する能力を鍛えることができます。回復力を上げることは、駅伝などで1人で何回も走る場合も役立ちます。

効果3.乳酸耐性を高める

マラソン大会

ハイペースで走っていると、脚が思うように動かなくなり、キツく感じる時があります。それは追い込み度が高いことで、筋肉に多くの乳酸が発生し溜まってしまうからです。乳酸が多く発生して蓄積すると、筋肉の機能は上手く働かなくなってしまいます。

ですが、乳酸耐性が強い方は、乳酸が多く発生するポイントが遅いため、同じスピードで走っていても、パフォーマンスが低下することなく走り続けることができます。

乳酸耐性を強くするトレーニングとして最適なのがレペティションです。レペティションは中長距離走トレーニングの中では非常に負荷の強いトレーニングになるので、乳酸耐性を強くするのに効果的なのです。

乳酸耐性を強くすることによって、ハイペースで脚が動かなくなるポイントを遅くすることができます。

ランニングを始めたばかりの走力の低い初心者はやる必要はない

レペティションはほぼ全力で走るので、1本1本集中して行いましょう。

走る脚ができていないランニング初心者は、普通にジョギングするだけでも走力を向上させることができるので、レペティションは特にやる必要はなく、中級者はできるだけ少ない頻度で行うと良いです。

行う頻度が多いとダメージが蓄積しやすく、ダメージが多く蓄積している状態で負荷の強いトレーニングを行うと怪我をしちゃいますしね。