長距離走・ランニングで走力向上を目指すなら、ポイント練習とつなぎの練習を上手に組み合わせることが大切です。
しかし、
- ポイント練習とはどのような練習なの?
- つなぎの練習にはどんな意味があるの?
- どのくらいの頻度で行えば良いの?
と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ポイント練習とつなぎの練習の違いや具体例、効果的な組み合わせ方、練習を行う際のポイントについて解説します。
この記事の結論
- ポイント練習とは、インターバル走やペース走などの強度が高いトレーニングのこと
- つなぎの練習とは、疲労回復やコンディション調整、心肺機能の維持を目的とした練習のこと
- ポイント練習の頻度は週1〜2回程度が目安
- ポイント練習とポイント練習の間には、つなぎの練習や休養日を入れることが大切
- つなぎの練習で頑張りすぎるのはNG
- マラソン大会をポイント練習として活用する方法もある
- ポイント練習の効果を高めるには、栄養補給や十分な睡眠も重要
ポイント練習だけを増やせば速くなれるわけではありません。ポイント練習で身体に刺激を入れ、つなぎの練習で回復させる。このメリハリを意識しながらトレーニングを続けることが、走力向上への近道です。
ポイント練習とは
ポイント練習とは、長距離走・マラソンの走力向上を目的として行う強度の高いトレーニングのことです。
具体的には、インターバル走やペース走、ビルドアップ走、レペティションなどがポイント練習にあたります。
これらの練習は身体に強い刺激を与えるため、持久力やスピード、心肺機能の向上が期待できます。
毎回同じペースで楽に走るだけでも一定の効果はありますが、それだけでは走力の伸びが頭打ちになってしまうことがあります。
今までより速く走れるようになったり、長い距離をスピードを維持して走れるようになったりするには、定期的に負荷の高い練習を取り入れることが重要です。
また、ポイント練習は現在の実力を確認する機会にもなります。練習中のペースやきつさ、最後までしっかり走り切れたかどうかなどを振り返ることで、自分の走力や課題を把握しやすくなるでしょう。
ただし、ポイント練習は身体への負担も大きいため、頻繁に行えば良いというわけではありません。効果的に走力を高めるには、後述する「つなぎの練習」と組み合わせながら行うことが重要です。
つなぎの練習とは
つなぎの練習とは、ポイント練習とポイント練習の間に行う比較的負荷の軽いトレーニングのことです。
主な目的は、ポイント練習の疲労を回復させることや、身体のコンディションを整えることにあります。また、脚力や心肺機能を維持しつつ、次のポイント練習を良い状態で行えるようにする役割もあります。
ポイント練習は走力向上に欠かせませんが、強い刺激を与える分だけ身体への負担も大きくなります。そのため、高強度の練習ばかり続けていると疲労が抜けにくくなり、思うように走れなくなったり、怪我のリスクが高まったりすることがあります。
そこで重要になるのが、つなぎの練習です。適度に身体を動かしながら回復を促すことで、ポイント練習の質が良くなりやすくなります。
走力を伸ばすためには、きつい練習だけを頑張れば良いわけではありません。ポイント練習で身体に刺激を入れ、つなぎの練習でコンディションを整える。このようにメリハリをつけながらトレーニングを続けることが大切です。
ポイント練習とつなぎの練習の具体例

ポイント練習とつなぎの練習では、目的やトレーニング内容が異なります。どのような練習がそれぞれに該当するのかを知ることで、トレーニング計画を立てやすくなるでしょう。次は、ポイント練習とつなぎの練習の代表的な例を紹介します。
ポイント練習の例
ポイント練習にはさまざまな種類がありますが、いずれも身体に強い刺激を与え、走力向上を目指すためのトレーニングです。
目的に応じて練習内容を使い分けることで、持久力やスピード、心肺機能などを効率よく鍛えることができます。
代表的なポイント練習は次のとおりです。
- インターバル走
- レペティション
- ペース走
- ビルドアップ走
- 坂道トレーニング
例えば、インターバル走やレペティションはスピード強化に適しており、ペース走はレースペースへの適応や持久力向上に効果的です。
また、ビルドアップ走はペース配分の感覚を養いやすく、坂道トレーニングは脚力や心肺機能の強化に役立ちます。
これらの練習は負荷が高いため、毎日行うのではなく、つなぎの練習や休養日を組み合わせながら実施することが大切です。
インターバル走について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

レペティションのやり方や効果については、以下の記事で詳しく解説しています。

つなぎの練習の例
つなぎの練習は、ポイント練習で疲れた身体の回復、身体のコンディションを整える、ランニング能力の維持などのために行います。負荷を抑えつつ適度に身体を動かすことで、次のポイント練習に向けて状態を整えやすくなります。
代表的なつなぎの練習は次のとおりです。
- 普通のジョグ
- 疲労抜きジョグ
- ウォーキング
- クロストレーニング
- 完全休養
普通のジョグや疲労抜きジョグは、多くのランナーがつなぎの練習として取り入れています。
疲労抜きジョグについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

また、ウォーキングやクロストレーニングを行うことで、脚への負担を抑えながら身体を動かすことも可能です。なお、疲労が強く残っている場合は無理に走らず、完全休養を選ぶのも一つの方法です。
つなぎの練習は頑張るためのものではなく、回復とコンディション調整を目的に行うことを意識しましょう。
ポイント練習とつなぎの練習の要点
ポイント練習とつなぎの練習は、それぞれの役割を理解したうえで組み合わせるようにしましょう。
それぞれの頻度や組み立て方を間違えると、思うように走力が伸びなかったり、怪我につながったりすることもあります。次は、効率よく走力向上を目指すために押さえておきたい要点を紹介します。
ポイント練習の頻度
ポイント練習は走力向上に効果的ですが、頻度が多ければ多いほど良いというわけではありません。高強度のトレーニングは身体への負担も大きいため、回復とのバランスを考えながら行うことが重要です。
一般的な市民ランナーの場合、ポイント練習の頻度は週1〜2回程度が一つの目安になります。人それぞれ走力や年齢は違いますし、回復力には個人差があるため一概には言えませんが、週3回以上行う場合は疲労が蓄積しやすくなるため注意が必要です。
ポイント練習の後は、つなぎの練習や休養日を挟みながら身体を回復させましょう。疲労が多く蓄積したまま次のポイント練習を行うと、練習の質が低下したり、怪我のリスクが高まったりする可能性があります。
また、ランニングを始めたばかりの初心者は、無理にポイント練習を取り入れる必要はありません。まずはジョグを中心に走る習慣を身につけ、身体が走ることに慣れてきた段階で週1回程度から始めるのがおすすめです。
ランニングを始めたばかりの初心者は、ゆっくりジョグでも良い刺激になり、走力は向上しますからね。
ポイント練習とつなぎの練習の組み合わせ方

ポイント練習とつなぎの練習は、交互に組み合わせるのが基本です。高強度のトレーニングを行った後は、つなぎの練習や休養日を入れて身体のコンディションを調整することで、定期的に質の高い練習を行いやすくなります。
例えば、ポイント練習を週2回行う場合は、
- 月曜日:ポイント練習
- 火曜日:つなぎの練習
- 水曜日:つなぎの練習
- 木曜日:ポイント練習
- 金曜日以降:つなぎの練習または休養
といったスケジュールが一例です。
普段、仕事で忙しい方は、時間に余裕がある休日にポイント練習を入れたほうが、やりやすいかと思います。
ポイント練習とポイント練習の間には、基本的に1〜3日程度の間隔をあけると良いでしょう。必要な回復期間は練習内容や体力レベルによって異なるため、自分のコンディションに合わせて調整することが大事です。
なお、上級者の中にはポイント練習を連日行う人もいますが、初心者や中級者にはあまりおすすめできません。疲労が抜けない状態で高強度の練習を続けると、怪我やオーバートレーニングにつながる可能性があります。
ポイント練習で身体に刺激を入れ、つなぎの練習で回復させる。この流れを意識しながらトレーニングを組み立てていきましょう。
つなぎの練習は頑張りすぎないこと
つなぎの練習で大事なのは、頑張りすぎないことです。ポイント練習の翌日は身体に疲労が残っていることが多いため、つなぎの練習まで高い強度で行ってしまうと回復が追いつかなくなる可能性があります。
その状態が続くと、ポイント練習の質が低下したり、怪我のリスクが高まったりすることもあります。
つなぎの練習の目的は、身体に強い刺激を与えることではありません。疲労回復を促したり、コンディションを整えたりして、次のポイント練習を良い状態で迎えることです。
そのため、ジョグを行う場合は、走るペースや走る時間に注意しましょう。状態によっては「物足りない」と感じるくらいでも問題ありません。
つなぎの日は無理に頑張るのではなく、身体のコンディションを整えることを優先すると良いです。
ポイント練習で刺激を入れ、つなぎの練習で回復させて強くなる。このメリハリを意識することで、効率よく走力向上を目指せるでしょう。
ポイント練習としてマラソン大会を利用するのもあり

ポイント練習として、マラソン大会を利用する方法もあります。市民ランナーの多くは普段1人で練習しているため、「最後まで追い込みきれない」「練習では本気のペースで走れない」と感じることもあるでしょう。
そのような場合は、大会を質の高いトレーニングの場として利用するのも一つの方法です。マラソン大会では、スタート前の緊張感や他のランナーとの競争が良い刺激になります。
また、沿道からの応援や大会特有の雰囲気によって、普段の練習以上の力を発揮できることも少なくありません。
そのため、5kmや10kmのレース、ハーフマラソンなどをポイント練習の一環として取り入れるランナーもいます。
全力で走ることで現在の走力を確認できるだけでなく、今後の課題を見つけるきっかけにもなるでしょう。
ただし、大会後は身体への負担が大きくなるため、無理に次のポイント練習を行わず、つなぎの練習や休養を取り入れながらコンディションを整えることが大切です。
ポイント練習の効果を高めるには栄養と睡眠も重要
ポイント練習で身体に良い刺激を与えても、栄養や睡眠が不足していると十分な効果を得られない可能性があります。走力向上を目指すなら、トレーニングだけでなく日々の生活習慣にも気を配るようにしてください。
栄養面では、炭水化物やたんぱく質を中心に、ビタミンやミネラルもバランスよく摂取しましょう。
炭水化物は運動時のエネルギー源となり、たんぱく質はトレーニングで負荷がかかった筋肉の修復をサポートします。また、ビタミンやミネラルは身体のさまざまな働きを支える重要な栄養素です。
睡眠もコンディション管理に欠かせません。人間は睡眠中に身体の修復や回復が行われるため、睡眠不足が続くと疲労が抜けにくくなり、練習の質が低下する原因になります。
ポイント練習とつなぎの練習を上手に組み合わせることはもちろん、栄養補給や十分な睡眠も意識しながら、効率よくトレーニングを行いましょう。
【まとめ】メリハリをつけましょう
負荷の強弱を波のようにつけることは、身体の回復と強化を考慮したトレーニングになります。ポイント練習は身体に刺激を与えるためのトレーニングであり、つなぎの練習は疲労回復やコンディション調整を目的としたトレーニングです。
どちらか一方だけを重視するのではなく、それぞれの役割を理解しながら取り入れることで、効率よくレベルアップを目指せます。
毎日ハードな練習を続けると疲労が蓄積しやすくなり、怪我のリスクも高まります。反対に、負荷の低い練習ばかりでは大きな走力向上は期待しにくいでしょう。
ポイント練習で身体に刺激を入れ、つなぎの練習で回復させて強くなる。このようにメリハリをつけながらトレーニングを継続することが、長距離走が速くなる近道です。
自分の体調や走力に合わせて練習内容を調整しながら、無理なくレベルアップを目指していきましょう。

