ランニング中・後に吐き気がする原因とは?気持ち悪くなる理由と対策を解説

運動中 吐き気 長距離走・マラソンの練習方法

あなたは、走っている時や走り終わった後に、「ウエッ」などと吐き気を感じたことはありませんか。

運動中や運動後に吐き気という症状が現れるのは、「身体に異変が起きている」という身体からの信号であり、そのような信号が送られるのには何かしらの原因が考えられます。

特にハードなトレーニングをしている時に気持ちが悪くなると、とてもつらいですよね。では、なぜランニングで吐き気を感じてしまうことがあるのでしょうか。

この記事では、ランニングで吐き気が起こる主な原因を分かりやすく解説し、快適なランニングをするための対策も紹介します。ランニング初心者から上級者まで参考になる内容です。

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ランニング中とラン後に吐き気がする原因

吐き気は単独の原因ではなく、複数の要素が重なって起こることが多いです。では、主な原因を順番に見ていきましょう。

消化能力の低下による消化不良

食事をした後すぐに運動をして、お腹が痛くなったり、気持ち悪くなったりしたことってありますよね?ない方は、とっても胃腸が強い。

食事をした後、十分に時間を空けないでランニングを行うと、食べた物を消化する働きが低下しやすく、消化不良を起こしてしまうことがあります。

通常、食事をすると消化器官への血液が多くなりますが、食後にランニングをすると優先的に筋肉に血液が集中し、その分消化器官への血流は少なくなってしまいます。すると、消化する働きは低下してしまい、消化不良による吐き気や腹痛などが起こりやすくなります。

それらの症状が現れると、走るペースは下がりトレーニングの質は低下してしまうので、消化不良を起こさないくらい時間を空けてから走りに行きましょう。

では、食後どのくらい時間を空けるべきなのかというと、効率を考えると3時間くらいが丁度良く、短くても2時間は空けることを推奨します。消化に時間がかかる物を食べたり、沢山食べたりした時は、もっと時間を空けると良いでしょう。

「吐くほど練習がきつかった」などと、過去の部活動などでのことを自慢げに話す方がいますが、トレーニングで吐くのは食事の自己管理ができていなく、消化能力が低下した影響も考えられます。

日常生活での暴飲暴食・疲労・ストレスなども原因に

普段の生活での暴飲暴食・疲労やストレスの蓄積などで消化不良を起こすこともあります。消化不良が吐き気に繋がることがあるので、日常生活を改めることも大事です。

食べ過ぎ飲みすぎの方は食生活を改善し、ストレスが多く溜まっている方は趣味やメンタルコントロールなどで心のモヤモヤを上手に解消しましょう。

疲労が多く蓄積している方は、ストイックになりすぎている可能性が高いので、たまにはラクをして、身体を休ませるようにしてください。

脱水症状

ランニングは汗をかきやすく、水分補給の重要性が高いスポーツです。特に暑い時期はフラフラになるほどの発汗をしやすいため、脱水症状には気を付けましょう。

脱水症になると、喉の渇きやふらつき、めまいや頭痛の他に、吐き気を感じることもあります。症状が重くなってくると痙攣を起こすこともあり、命に関わることもあります。

重度の脱水症を防ぐためや、症状をできるだけ軽度までに抑えるためにも、ランニング前後やランニング中、こまめな水分補給を心掛けてください。

ちなみに私は、フルマラソンでゴールした後や、超長距離の練習後に脱水症で気持ち悪くなったことがあります。非常につらいですよ。気持ち悪くて食事ができませんでしたからね。

オーバーペースによる酸素不足

自分のレベル以上の走りをしようとして、オーバーペースになることも吐き気の要因になります。自分の能力以上のペースで息切れをし、酸素が回らず酸欠状態になると、気持ち悪くなったり、めまいが起きたりすることがあります。

運動不足の方がランニングを頑張りすぎると酸欠を起こしやすいので、初心者は無理をし過ぎないようにしましょう。

エネルギー不足による低血糖

エネルギー不足により酷い低血糖に陥り、ランニング中やラン後に吐き気や頭痛といった症状が現れることがあります。

ランニング前に糖質(エネルギー)が十分に蓄えられている状態でも、長い時間ランニングをしていてエネルギー補給を行わないでいると、低血糖になる可能性は高まっていきます。

「ハンガーノック」ともいわれている低血糖(ガス欠)の状態になると、運動能力や思考力の低下・吐き気・めまいなどの症状が現れやすくなります。

ランニング時のガソリンの役割をする糖質を不足させないようにすることが対策になるので、エネルギー切れには十分注意してください。

私はとても長い距離を走った後に、低血糖で気持ち悪くなったことがあり、その時は何時間も気持ち悪い状態が続きました。

エネルギー不足の状態なのに食欲がなくなるので、食べることができず更につらかったですね。走った後に食事ができないことは、回復の面ではマイナスになってしまいます。

脇腹痛については、こちらの記事で詳しく解説しています。

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夏場のランニングは特に注意

男性 熱中症

気温や湿度が高い夏場は、吐き気が起こりやすい季節です。暑い環境では体温が上がりやすく、体は大量の汗をかいて体温を下げようとします。その結果、水分や塩分が失われやすくなり、脱水や電解質バランスの乱れにつながります。

脱水が進むと血液の循環が悪くなり、脳や内臓への血流が不安定になります。これが気分の悪さや吐き気として現れることがあります。

さらに、湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、体に熱がこもりやすくなります。気づかないうちに体温が上昇し、軽い熱中症のような状態になるケースもあります。

夏場に走る場合は、以下のような工夫が大事です。

  • できるだけ涼しい時間帯(早朝や夕方)を選ぶ
  • こまめに水分と、適した量の塩分を補給する
  • いつもよりペースを落とす

「いつも通り」の感覚で走るのではなく、季節に合わせて強度を調整することが、吐き気を防ぐ大きなポイントになります。

吐き気が起こりやすい人の特徴

ランニング中の吐き気は誰にでも起こる可能性がありますが、特に起こりやすいタイプがあります。自分が当てはまっていないか、一度チェックしてみましょう。

①ランニング初心者

走り始めたばかりの人は、まだ体が運動強度に慣れていません。心肺機能や筋肉だけでなく、内臓も運動に適応するまで時間がかかります。そのため、少し頑張っただけでも体がストレスを感じ、気分が悪くなることがあります。

②久しぶりに走り始めた人

以前は問題なく走れていた人でも、ブランクがあると体力は落ちています。「昔はこれくらい余裕だった」という感覚で走ると、体がついてこず吐き気につながることがあります。

③空腹・満腹で走る人

エネルギー不足の状態で走ると低血糖になりやすく、ふらつきや吐き気が出ることがあります。逆に、満腹になるまで食べて、時間を十分に空けないで走ると、消化に負担がかかり、気分が悪くなりやすいです。

④暑さや脱水に弱い人

汗をかきやすい人や、水分補給をあまり意識しない人も注意が必要です。体内の水分や塩分バランスが崩れると、吐き気が出やすくなります。

ランニングの吐き気の予防法

吐き気が出てから対処するより、事前の工夫で予防することが大事です。

食事のタイミングと内容に気をつけよう

ランニング前の食事は、「何を食べるか」だけでなく「いつ食べるか」も大事です。走る直前に食事をすると、胃の中に食べ物が残った状態で運動することになり、消化不良や吐き気につながりやすくなります。

目安としては、食後2〜3時間ほど空けてから走るのが理想です。特にボリュームのある食事をした場合は、もう少し余裕を持ったほうが安心です。

また、食事の内容にも注意が必要です。脂質の多い揚げ物やこってりした料理は消化に時間がかかり、胃に負担がかかりやすくなります。

食物繊維が多い野菜や豆類も体には良いですが、走る前にはお腹が張る原因になることがあります。

あまり時間を空けたくない場合の、ラン前に向いているのは、消化しやすい炭水化物中心の軽めの食事です。例えば、バナナやおにぎり、トーストなどはエネルギー補給にもなり、比較的胃に優しい選択肢です。

「空腹すぎても気持ち悪くなる」「食べすぎても気持ち悪くなる」、この2つのことを考慮し、バランスの良い食事量を見つけることが、吐き気予防の大きなポイントになります。

自分に合う食事量やタイミングは個人差があるため、普段の練習で少しずつ試しながら調整していきましょう。

「ランニングは食事の後、何時間空ければ良いのか」についての詳しい解説は、こちらの記事になります。

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こまめに水分と電解質補給をする

ランニング中の吐き気を防ぐためには、水分補給が欠かせません。走ると大量の汗をかきますが、その汗と一緒に体内の水分だけでなく、ナトリウムなどの電解質(ミネラル)も失われています。

水だけを大量に飲むと、一時的に胃が重くなったり、体内の塩分濃度が薄まってしまうことがあります。すると、だるさやめまい、吐き気につながるケースもあります。

そのため、水だけでなく、適度な塩分やミネラルを含むスポーツドリンクなどを取り入れることが効果的です。

特に暑い日や長時間走る場合は、電解質の補給が重要になります。ただし、体の状態によって、ただの水を飲むことも重要です。

また、水分は「のどが渇いてから」では遅いと言われています。一度に大量に飲むのではなく、少量をこまめに補給することがポイントです。これにより、胃への負担を減らしながら体内バランスを保ちやすくなります。

普段の練習で、自分がどのくらい汗をかくのか、どのタイミングで水分を欲するのかを把握しておくと、レース本番でも落ち着いて対応できます。

走るペースや距離は無理しすぎない

ランニング中の吐き気は、ペースや距離の設定が原因になっていることも少なくありません。特に久しぶりに走る時や、やる気が高まっている時ほど、無意識のうちにオーバーペースになりがちです。

自分の体力に合わないスピードで走ると、体は急激に多くの酸素を必要とします。すると呼吸が乱れ、血流のバランスも崩れやすくなり、結果として気持ち悪さや吐き気につながることがあります。

理想は、会話ができるくらいの余裕を持ったペースから始めることです。最初から距離やスピードを欲張るのではなく、少しずつ体を慣らしていくほうが、結果的に長く走り続けられます。

また、レース本番やポイント練習などで急に強度を上げると、体が対応しきれずに不調が出やすくなります。普段の練習で段階的に負荷を上げていけば、体は徐々に順応していきます。

「今日は少し余裕があるな」と感じるくらいで終える勇気も、継続のコツです。無理をしない積み重ねが、吐き気の予防にもつながります。とはいっても、上のレベルを目指してストイックに走っている方は、無理をしたいですよね。

吐き気が出てしまった時の対処法

走っている最中に、走るのがつらいほど吐き気を感じたら、まずは無理をしないことが最優先です。「もう少しだけ頑張ろう」と続けてしまうと、症状が悪化することがあります。

まずは立ち止まり、呼吸を整えましょう。深呼吸をゆっくり繰り返すことで、体の緊張が和らぎやすくなります。

気温が高い場合、可能であれば、日陰や風通しの良い涼しい場所へ移動してください。体温が上がりすぎている場合は、首元や脇を冷やすのも効果的です。

水分は一度に大量に飲むのではなく、少しずつゆっくり補給するのがポイントです。胃が弱っている状態で一気に飲むと、かえって気持ち悪さが強まることがあります。

しばらく休んで症状が落ち着けば、その日は無理せず帰宅する判断も大事です。「練習を途中でやめるのはもったいない」と感じるかもしれませんが、体調を崩して長引くほうが結果的に遠回りになります。

また、吐き気が数時間続く場合や、激しい頭痛・めまい・嘔吐を伴う場合は注意が必要です。熱中症や他の体調不良の可能性もあるため、早めに医療機関へ相談することを検討しましょう。体からのサインを軽視しないことが、継続して走り続けるための大事なポイントです。

ランニング後にも注意したいポイント

ランニングが終わった直後の体は、まだ興奮状態にあります。心拍数も高く、血流も運動モードのままです。

その状態で急に立ち止まったり、しゃがみ込んだりすると、血流のバランスが崩れやすくなり、気分が悪くなることがあります。

特に強度の高い練習や暑い日のランニング後は、体への負担も大きくなっています。走り終えた瞬間に完全に止まるのではなく、まずはゆっくり動く時間を数分つくることが大事です。

軽いジョグや、軽いウォーキングを取り入れることで、心拍数が徐々に下がり、体が自然に平常状態へ戻りやすくなります。

また、呼吸を整えながら体をクールダウンさせることで、自律神経の切り替えもスムーズになります。急激な変化を避けることが、吐き気の予防につながります。

走り終わったあとのケアは、「おまけ」ではなくトレーニングの一部です。最後まで丁寧に体を整えることが、次の練習を気持ちよく迎えるための土台になります。