ランニング後に眠くなるのはなぜ?原因と今すぐできる対策

あくび 男性 ランニングの基礎・豆知識

あなたはランニングをした後に、眠気やだるさを感じたことはありませんか?ラン後に仕事やデートなど、何か予定がある場合、頭がボンヤリしてくると困りますよね。

「走った後はシャキッとしたいのに」「仕事中に眠くなってしまう・・」という問題を抱えているランナーもいることでしょう。

なぜランニング後に眠くなるのか、そして眠気を軽くする・感じにくくするための対策を分かりやすく解説いたします。

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ランニング後に眠くなる原因

ランニング後の眠気には、いくつかの原因があります。原因ごとに見ていきましょう。

ランニング後の体温の低下

人間は、何かで体温が上がってから低下していくと眠気を感じやすくなります。人間には体温を一定に保とうとする働きがあり、入浴や運動、身体が温まる食事などをすれば体温は上がり、その後、時間の経過とともに徐々に体温は下がっていき、自然と眠気を感じるようになります。

ランニングをすれば体温は上がり、ランニング後は体温が下がっていくので、走ったあと睡魔に襲われる場合があります。

ちなみに、ランニング後1~2時間くらい経過すると、眠気を感じやすくなるくらい体温が低下します。

低血糖

お腹がペコペコに減っている状態や、体内のエネルギーが足りない状態でランニングを行うと、低血糖に陥りやすくなります。

自動車はガソリンを使用して走りますが、人間は主に糖質をエネルギー源として走ります。ランニングは体内の糖質を消費するので、空腹やエネルギーが少ない状態で走ると、低血糖になりやすくなります。

糖質は脳のエネルギー源にもなるため、低血糖になると脳の働きが低下し、頭がボンヤリしてくる場合があります。走った後に、いつまでもエネルギー補給を行わないでいることも、低血糖になる原因になります。

自律神経の切り替え(副交感神経が優位になる)

ランニング中は、体が「活動モード」になります。これは自律神経のうちの交感神経が活発になっている状態です。心拍数が上がり、呼吸が速くなり、体はしっかり動けるようになります。いわば、体のスイッチがオンになっている状態です。

ところが、走り終わると体は一気に「休息モード」へと切り替わります。ここで働くのが、もうひとつの自律神経である副交感神経です。

副交感神経が優位になると、

  • 心拍数が落ち着く
  • 呼吸がゆっくりになる
  • 筋肉の緊張がゆるむ
  • 体がリラックスする

といった変化が起こります。

この「オンからオフへの急な切り替え」が、ランニング後の眠気につながることがあります。特に、いつもより速いペースで走った・長い距離を走った・久しぶりに走った、という場合は、体が強く活動モードになっていた分、反動で一気にリラックスしやすくなります。

その結果、「急にどっと眠くなる」「体がだるくなる」と感じるのです。これは異常なことではなく、体が回復を始めたサインともいえます。むしろ、きちんとスイッチが切り替わっている証拠です。

もし眠気を軽くしたい場合は、走り終わってすぐ座るのではなく、数分ゆっくり歩いたり、軽くストレッチをしたりすると、切り替えが緩やかになります。

体はちゃんと働いて、ちゃんと休もうとしている。ランニング後の眠気は、その自然な流れのひとつなのです。

睡眠不足

睡眠不足

ランニング後に眠くなる原因として、ただ単純に寝不足ということがあります。夜遅くまでスマホやパソコンを操作していたり、勉強をしていたり、お酒を飲んでいたりすると、睡眠時間は短くなってしまいます。

寝る時間をしっかり確保することができなければ、睡眠をしっかりとることはできなくなります。睡眠不足になれば眠くなって当然ですよね?ましてや、ランニングで体力を使えば、疲労で更に眠気を感じやすくなります。

日中忙しいことから、朝に走っている方もいることでしょう。ランニングのために朝早く起きる場合、前日に早く寝ていれば問題ありません。ですが、早く寝なかったり、夜遅くまで起きていたりすると睡眠不足になりがちになり、ランニング後に眠気を感じやすくなります。

ランニングによる疲労

普通に、運動によって疲れることで眠くなることもあります。頑張って走って酷く疲れると、身体は回復しようとするので、眠気を感じるのは当然です。

ランニング直後は体温が高い状態なため、眠気を感じないでしょうが、体温が徐々に低下してくるとともに疲労の影響も受けて、睡魔に襲われやすくなります。学校のプールの授業の後に眠くなることってありますよね?ランニングも、それと同じような感じです。

プールで行う運動も全身運動であり、水中は負荷がかかりやすいので、水の中で歩いたり、泳いだりすると疲労が溜まりやすいです。

なので、体育のプールの後や、海で遊んだ後に心地よい疲労感に包まれ、ウトウトしてしまうことがあるのです。

ランニングの眠気はいつ起きやすい?

ランニング後の眠気は、毎回同じように起きるとは限りません。走る時間帯やトレーニング強度、体の状態によって感じ方は大きく変わります。次からは、特に眠気が起きやすいパターンを紹介します。

朝ランのあと

朝早く走ると、その直後はすっきりしていても、数時間後に眠気が出てくることがあります。これは、以下のような要素が関係しています。

  • もともとの睡眠時間が短い
  • 体がまだ完全に目覚めきっていない
  • 早朝は体温が低い時間帯である

朝ランは気持ちが良い反面、体への負荷もゼロではありません。睡眠が十分でない状態で走ると、日中に眠気が出やすくなります。

長距離や強度の高いランニングのあと

距離が長い、ペースが速い、坂道が多いなど、強度の高いランニングをした後は眠気が出やすくなります。理由はシンプルで、エネルギー消費が大きいからです。

体は「しっかり使った分、しっかり回復しよう」と働きます。その回復モードへの切り替えが、眠気として表れることがあります。

特に、眠気が出やすい傾向は以下になります。

  • ロング走をした日
  • ポイント練習をした日
  • 久しぶりにハードな練習をした日

空腹状態で走ったあと

朝食前や、長時間何も食べていない状態で走ると、ランニング後に強い眠気を感じることがあります。これは血糖値が下がりやすくなるためです。

エネルギーが不足すると、脳は「休もう」というサインを出します。その結果、だるさや眠気として感じやすくなります。

睡眠不足の時

前日の睡眠が短い状態で走ると、ランニングの刺激が「目を覚ます効果」よりも「疲労」として出ることがあります。一時的にシャキッとしても、あとからどっと眠くなることもあります。

「ランニングをすると眠くなる」というよりも、「もともとの疲れが表面化している」ケースも少なくありません。

眠気は体のサインです。

ランニング後に眠くなるタイミングには理由があります。

  • 朝ラン後
  • 強度の高い練習後
  • 空腹時のラン後
  • 睡眠不足の時

こうした条件が重なると、眠気は出やすくなります。

毎回強く眠くなるわけでなければ、それは体がきちんと回復しようとしている自然な反応です。自分がどんな条件のときに眠くなるのかを知るだけでも、対策は取りやすくなります。

ランニング後の眠気対策

眠気は自然な反応ですが、次の工夫で感じにくくすることも可能です。

コーヒーなどでカフェインを摂る

コーヒーとコーヒー豆

カフェインには脳を覚醒させる作用があり、その作用によって目を覚ます効果を期待することができます。そのため、コーヒーやエナジードリンクなどのカフェインが含まれた飲み物は眠気対策になります。

カフェインには利尿作用があり、水分補給には向きませんが、ランニング後の眠気を抑えたいという方には最適です。

ちなみに、カフェインを上手に利用することで、マラソンのパフォーマンスを上げる効果を期待することもできます。

カフェインとマラソンのパフォーマンスについては、こちらをご覧ください。

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走る前と走った後に糖質を摂る

低血糖が原因で起こる眠気を防ぐには、ランニング前と後に糖質を摂ることが大切です。エネルギーを溜めて練習の質を上げるためにもね。

とはいっても、ランニング直前に普通の食事をすると、走っている最中にお腹が痛くなってしまいます。そのため、糖質が不足している場合は、走る1、2時間前くらいに、おにぎりやバナナ、カステラなど軽めのものを食べると良いでしょう。

ちゃんとした食事をしたい場合は、食後3時間は空けてから走りましょう。忙しくてそんなに空けられないという方は、エネルギー系ゼリー飲料などを、走る30分~1時間前に摂ると良いです。

ランニングをする直前に糖質の量が多いものを食べると、血糖値が急激に上昇し、インスリンが分泌され、血糖値が急激に低下してしまいます。低血糖の状態で走るとパフォーマンスを十分に発揮することは難しくなるので、ランニング直前に糖質の多いものを食べるのは避けましょう。

走っている最中は、ドリンクなどで糖質(エネルギー)を補給しても問題ありません。低血糖による眠気を防いだり、回復を早めるためにも、走った後も糖質を補給することが大切です。

食べ過ぎないようにする

食事をすると、食べ物を消化しようと胃は頑張って働きます。その際、胃に血液が集中し、脳への血流量が減ってしまうことで脳の働きは低下し、ウトウトしてしまうことがあります。

日中の活発的に活動する時間帯に眠気を抑えたいのなら、食べ過ぎないようにし、お腹に優しいものを食べて胃への負担を少なくすることが大切です。

胃にかかる負担が減ることによって脳にもちゃんと血液が回るようになり、食後の眠気を軽減することができます。

トレーニングをして食べ過ぎると更に眠気を感じやすくなるため、朝にランニングをして、日中に仕事や勉強などをしている方は、朝食や昼食の食べ過ぎには注意が必要です。

睡眠をしっかり取る

眠る女性

ただシンプルに、睡眠不足が原因になることもあるので、しっかり寝ることも大事です。早朝にランニングをする場合は、早めに寝るようにしましょう。

早起きのコツはこちらをご覧ください。

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今の世の中、スマホやパソコン、テレビやゲームなど楽しいものがたくさんあるため、ついつい夜更かししてしまう方もいるかと思います。ですが、夜更かしをして睡眠時間が短くなれば、寝不足になりがちになり、ランニング後に強い眠気を感じてしまいます。

強い眠気を感じても、そのまま眠れる状況なら問題ありませんが、やることがあると困ってしまいますよね。寝不足だとトレーニングの質が低下したり、倒れたりする可能性もあり、健康に良くないので、ちゃんと睡眠を取るようにしましょう。

ある程度苦しくなるまで息を止める

ある程度苦しくなるまで息を止めると、脳が酸素を欲するようになります。その状態で息を吸って酸素を取り込むと、脳に酸素が届きやすくなります。

脳に酸素がしっかり届くことで、眠気がなくなるという訳です。息を止めるのが苦手という方は、深呼吸をすると良いです。

ガムを噛む

眠気を吹き飛ばすためにガムを噛むという方もいるかと思います。では、なぜガムを噛むと眠気を吹き飛ばす効果を期待できるのかというと、噛むという動きは、脳を刺激させる働きがあるからです。

つまり、ガムを噛むことは、顎だけでなく脳の運動にもなっており、脳を活性化させることができるのです。

集中力が高まる、リラックスできる、などの嬉しい効果も期待できることから、スポーツ選手(野球やバスケットボール選手など)の中にはガムを愛用している方もいます。

当たり前のことですが、走っている最中・マラソン中はガムは噛まないほうが良いですよ。呼吸しにくくパフォーマンスが低下するからね。

眠気対策としてガムを利用する場合は、ミント系やクール系のスッキリとしたものがおすすめです。

仮眠を取る

仮眠

仮眠できる時はちょこっと眠ると良いでしょう。15分ほど仮眠することによって眠気を軽減させ、頭をスッキリさせることが可能です。

眠りすぎると逆効果になる場合があるため、15~20分くらいを目安に仮眠を取ってください。長い時間眠ってしまわないように、スマートフォンや目覚まし時計などのアラーム機能を使用すると良いです。

ちなみに、コーヒーなどのカフェインが含まれた飲み物を仮眠する前に摂っておくと、短い時間で目が覚めやすくなるといわれています(時間差でカフェインの効果が現れてくるため)。

私の場合は、目覚まし時計やカフェインを使用しなくても、仮眠してから10~15分くらいで自然に目が覚めます。

こんな時は注意が必要

ランニング後の眠気は、基本的には体が回復しようとしている自然な反応です。しかし、次のような状態が続く場合は、少し注意が必要です。

毎回決まって強い眠気が出る

たまに眠くなる程度であれば問題ありませんが、走るたびに強い眠気に襲われる場合は、体への負担が大きすぎる可能性があります。

以下が原因になっているケースもあります。

  • オーバートレーニング
  • 回復が追いついていない
  • エネルギー不足の状態で走っている

特に「動けないほど眠い」「帰宅後すぐ横にならないとつらい」という状態が毎回続く場合は、トレーニング内容や休養や、食生活などを見直すサインかもしれません。

日常生活に影響が出る

ランニング後の眠気が、以下のレベルであれば注意が必要です。

  • 仕事や家事に支障が出る
  • 集中力が落ちる
  • 運転中に眠気を感じる

基本、ランニングは健康のために行うものです。日常生活に悪影響が出ているなら、負荷やトレーニング頻度を調整する必要があります。

「頑張っている証拠」と思い込まず、一度立ち止まることも大事です。とはいっても、高いレベルを目指していて、ストイックに走っている方にとっては、一度立ち止まるのは難しいですよね。

起きてもだるさが続く

眠気だけでなく、以下の状態が続く場合は、単なる一時的な疲れではない可能性もあります。

  • 体が重い
  • 疲労感が抜けない
  • 数日たっても回復しない

慢性的な睡眠不足や栄養不足、鉄分不足などが隠れていることもあります。「しっかり寝ても改善しない」「休んでも回復しない」と感じる場合は、ある程度の期間、無理をせず体を休ませましょう。

無理をしないこともトレーニングの一部です。

ランニング後の眠気は多くの場合、心配のいらない自然な反応です。しかし、強い症状が続く場合は、体が何らかのサインを出している可能性もあります。

疲労や睡眠不足だけでなく、栄養状態や健康状態が影響していることもあります。気になる場合は、医療機関など専門家に相談することも選択肢のひとつです。

「休まず走り続けること」だけが正解ではありません。体の声を聞きながら柔軟に続けることが、結果的に長く走り続ける近道になります。

【まとめ】眠くなると困る方は対策をしましょう

眠くなるのが夜のくつろいでいる時や就寝時間なら良いですが、それ以外だと困るという方は多くいるかと思います。そのような方は、ぜひここで紹介した対策を行ってみてください。

朝起きた時に顔を洗うとスッキリするように、冷水で顔を洗うのも目を覚ます効果を期待することができます(冷たい水で交感神経が刺激されるので)。