決めた距離を一定のスピードで走る!ペース走の正しい方法と2つの効果

ランニングウォッチ 長距離走・マラソンの練習方法

一定のスピードを維持して走り続けるペース走は、ペース感覚を養う基本的な練習方法です。とてもシンプルな練習方法なため誰でも行いやすく、初心者の中にも実際に行っている方は多くいることでしょう。

また、ペース走を行っているつもりはないけど、自然に行えている方もいるかと思います。ですが、方法や効果を何となく知っているだけで、ちゃんと理解していない方も存在します。

効果的にペース走を行うためには、正しく行うことが大事です。ということで今回は、ペース走の正しい方法や効果を解説していきます。

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ペース走で期待できる効果

効果1.ペース感覚を養える

ペース走は、あらかじめ決めた距離を一定のスピードで走る練習方法であり、一定のスピードで走り続けることによって自然とペース感覚を身につけることができます。

では、ペース感覚を養うことにはどのようなメリットがあるのかというと、目標タイムの達成に役立つということです。

ペース感覚が乏しいと、ペースが上がりすぎたり下がりすぎたりしがちです。このような走り方は特に初心者に多く、レースでペースを乱すと、ベストタイムを出すことは困難になります。

ペース感覚が身につけば、どのくらいの速さで走っているのか、最後まで持つペースなのか、などがだいたい分かるようになり、上手に走ることができます。

上手に走れることは、オーバーペースを防いだり、上手にペース配分ができることに繋がり、自分が持っている能力を十分に発揮することに役立ちます。

効果2.スピード持久力が上がる

無理のない一定のペースで走ることによって、長い時間走り続けることができます。長い時間走り続ければ、当然持久力はアップします。

話は少し変わり、長距離走では少しずつペースを上げていくと、乳酸が多く発生するポイントが訪れ、苦しさがいきなり増します。そのポイントを「AT」といい、ATにあたるスピードのペース走を重ねることによって、苦しさが急に増すポイントを遅くすることができます。

そうすると、パフォーマンスが低下することなく、より長く走り続けることができるようになります。また、より速いペースで走れるようにもなります。つまり、ペース走ではスピード持久力が上がる効果も期待することができるのです。

ペース走のやり方

トラック

あらかじめ、走る距離とペースを決めて行います。距離やペースは目的や身体のコンディションなどに合わせて決めると良いです。

持久力を重視したい場合は、長い距離を無理のないペースで走ります。速いスピードで長く走り続ける力(スピード持久力)を向上させたい場合は、それなりに速いペースや目標としているレースペース、またはハイペースで走ると良いです。

つまり、トレーニングの狙いやコンディションによって、ゆっくりなペース・気持ちよく走れるペース・レースペース・とても速いペース、などの中から選べば良いのです。もちろん、スタートからゴールまで決めたペースを維持することが大事です。

まあ、ゆっくりなペースで長く走ると、LSDになりますけどね(笑)。ちなみにLSDとは、ゆっくり長く走る練習方法です。

ペース走を行う場所

ペース走は一定のペースで走らないといけないので、ペースが確認できなくてはいけません。ペースを確認するには、距離とタイムを知る必要があります。

距離を確認できる場所としては、陸上競技場のトラックや、距離表示のあるランニングコースなどがあります。

それらの場所で時計をして行えば、ペースを管理しながら行うことができます。GPS時計を持っているのであれば、距離が確認できない場所でもペース走を行うことができます。

現代、多くのランナーはGPS時計をもっているので、「ペース走ができない」という方はあまりいないことでしょう。

GPS機能が備わったランニングウォッチは、現在の走った距離や走った時間、ペースなどを自動で計測してくれますからね。なので、GPS時計を持っていれば、ペースをチェックしながら走ることができ、1人でトレーニングをしている市民ランナーもペース走を行いやすいです。

坂道に入るとペースが変化しやすい

フラットな道を走っていて、坂道に入ると、一定のペースを維持するのは難しくなります(坂道の距離・傾斜の度合い・設定したペースなどによって異なります)。上り坂では、脚にかかる負担が大きくなり、逆に下り坂ではスピードが出やすくなりますからね。

なので、陸上競技場のトラックやグラウンドなどの平地ではなく、アップダウンのある一般的な道路でペース走を行う場合、設定ペースによってはペースを維持することが困難になる場合があります。

エリートランナーのレースでも、アップダウン(坂道)で、走るペースが変化するので、ペース走を行っていて坂道に入った時に、ペースが変化するのは仕方のないことです。

上り坂の距離が短かったり、傾斜がきつくなかったり、余裕があったり、最後までスタミナが持つのなら、上り坂でもペースを落とさずに走っても良いですけどね。また、上りと下りを合わせて、設定したペースになるように走っても良いです。

様々な強度のペース走ができる

ペース走は、レースを想定して行うこともできます。そして、実際に目標としているレースペースで走れると、自信をつけることもできます。

ペース走は、距離やペースの設定によって負荷の強さを変えることができ、余裕のあるペースからハイペースまで、幅広く走るペースを選ぶことができるので、練習の目的やコンディションに合わせてペースや距離を決めてくださいね。