あなたは、マラソン大会でラストスパートしていますか?「最後はバテしまって、ラストスパートすることができない」という方もいるかと思います。しかし、ラストは誰でも頑張って力走できるものです。
ラストスパートは誰でもできる
基本、ラストスパートは誰でも行うことができ、「ハアハア」と息が上がって疲れ切っていても行うことができます。それはなぜかというと、ラストスパートで使う力は「無酸素運動の力」だからです。
長距離走では主に「有酸素運動の力」で走っているため、あと少しでゴールという場面でも「無酸素運動の力」は残っています。ですから、誰でもラストスパートを行うことは可能であり、最後は速く走ることができます。
ラストスパートする時のコツ
コツは以下になります。
なかには「最後までもたないんじゃ」などと思って躊躇する方がいますが、失敗を恐れていたらラストスパートすることはできません。失敗を恐れないで、思い切ってギアを切り替え、ゴールまで集中し続ければ案外ゴールまでいけるものです。
ギアを切り替えたら、16秒、あるいは36秒、あるいは1分ちょっと集中するだけなので、とても簡単です。
急激にスピードを上げる距離は、その人のレベルやその時の状態、状況によって変わってきます。ぶっつけ本番で行うのも不安でしょうから、練習で残りどのくらいの距離からできるのか試してみましょう。
ラストスパートをする意味
「ゴール間近で全力で走っても、数秒から十数秒しか変わらないよ」と思う方もいるかもしれませんが、その数秒から十数秒が大事なのです。5秒くらいしかタイムを短縮することができなくても、結果がかなり変わってくることもあります。
例えば、前のランナーとの差が1~2秒くらいで、前の人を抜かせば入賞できる場合、ラストスパートして少ししかタイムを短縮することができなくても、抜かすことができれば入賞することができます。
入賞するのとしないのとでは気持ちの面でかなり違ってくるため、行う意味はあるのです。それは、入賞だけでなく優勝争いをしている場合も同じです。また、入賞や優勝に関係なくても、順位を少しでも良くすることはできます。
自己ベスト更新を狙っている場合でも、最後に全力疾走することは大事です。数秒の違いで自己ベストを更新できないケースもあるため、ラストスパートして数秒でもタイムを短縮することは大切です。
駅伝の場合は、最後まで手を抜かずに頑張ることによって、次の走者に思いを託していることが理解されやすいですしね。思いが伝わることでモチベーションが上がり、自分の能力を120%発揮できる場合もあります。
満足することもできる
ラスト、パワー全開で走ることによって「最後まで手を抜かずに頑張ることができた」などと心が満ち足りることもあります。
力を出し切らないと、自分を褒めることができない場合もあり「なんで最後は力を抜いてしまったのだろう」などとあとで悔やんでしまうこともあります。満足したり後悔しないようにするためにも、ラストスパートすることは大切なのです。
ラストスパート合戦で負けないように
最後の最後、競っている人(近くを走っている人)に勝つためには、ラストスパートをして少しでも相手より前に出ることが大事です。
とはいっても、自分だけでなく周りの人もラストスパートする可能性が高く、ラストスパート合戦になることもあるでしょう。
比較的短い距離でのラストスパート勝負になった時、勝敗を分けるのは「気持ち」と「仕掛けるタイミング」と「スプリント力」です。
ラスト100m~200mくらいでの勝負になった場合、無酸素運動によるスプリント力が高いほうが有利になりますが、気持ちが強いほうが勝つこともあるため、ゴールするまでは気を抜かずに、諦めずに、妥協せずに、全力で走ることが大事です。
相手がゴール手前で自分に負けて、スピードを落とすことがありますしね。
絶対できるという強い気持ちを持とう
「疲れ果ててラストスパートすることができなかった」という方もいますが、疲れ果てていても行うことはできます。ラストスパートすることができないのは、気持ちが弱くなっているせいです。
ヘトヘトだと、妥協したくなったり手を抜きたくなったりするのが人間で、弱気になることもあります。
ですが、バテバテでも気持ち次第で、ラストに全力疾走することはできるので「私なら絶対できる」という強い気持ちを持ちましょう。