練習では気にならなくても、大会では気になってしまうランニングシューズの紐(シューレース)の締め加減。大会は日頃の練習の成果を発揮する場です。
そのため「普段は気にならないが、マラソン大会では靴紐の締め加減に神経質になってしまう」という方は多くいることでしょう。
神経質になりすぎて、何度も紐を結び直す方もいるかと思います。では、シューズの紐はどのくらいの強さで締めると良いのでしょうか?
シューズの紐をきつく締めるデメリット
マメができたり血流が悪くなる原因に
靴紐をギュッと引っ張り強く締めすぎると、足が強く圧迫されてしまいます。そのことにより、指や足裏にマメができやすくなります。
走っている最中にマメができると、着地と蹴りだしをするたびに痛みを感じてしまいます。つまり、マメができると走っている時は常に痛い。それではとても辛いし、スピードが落ちてしまうこともあります。
また、足がギュッと強く圧迫されているので、血の巡りは悪くなってしまいます。マメができたり血流が悪くなったりすると、パフォーマンスを十分に発揮することは困難になるので、紐の締めすぎには注意が必要です。
足の甲を痛めてしまうことも
シューレースをきつく締めると、足は強い圧力を受けるので、足の甲を痛めたり、甲の辺りを骨折してしまうこともあります。
足の甲を痛めると「痛いよ~、つらいよ~」と感じながら走ることになります。それでは快適に走ることはできないし、走ることが苦痛になってしまいます。
靴紐をきつく締めすぎて、足の甲や指を痛める・マメができる、などのことが起きると、痛い部分をかばおうとしてランニングフォームが崩れることもあります。
フォームが崩れると走っている時の身体のバランスは悪くなり、エネルギーを余計に消費したり、足首や膝や筋肉などを痛めてしまう場合もあります。
シューズの紐を緩く締めるデメリット
靴紐が緩すぎるのもマメができる原因に
前述した通り、靴紐をきつく締めると足が強く圧迫されてマメはできやすくなります。ですが、緩すぎてもマメができる原因になります。
紐が緩いとシューズの中で足が動きやすくなり、シューズと足の間に摩擦が起きやすくなります。摩擦が多く起きるとマメができやすくなり、マメができると地味に痛い。マメの状態によっては強い痛みを感じることもあり、歩くのも苦痛に感じてしまいます。
地面に力を伝えにくくなる
靴紐が緩いとフィット感は悪くなり、着地してから地面を押し出す際、力を入れにくい。ていうか、地面に力を伝えにくい。そのため、自分の実力を十分に発揮することは困難になります。
また、走っている時にシューズが脱げる可能性もあります。とはいっても、よっぽど緩くない限りそう簡単には脱げませんが・・・真後ろを走っているランナーに踵を踏まれると、簡単に脱げちゃいますよね。
レース中にシューズが脱げるとタイムロスになるし、モチベーションが低下することもあるし、良いことないので、靴紐をゆるゆるにしないようにしてください。まあ、ゆるゆるにする方はいないと思いますが。
シューズの紐を丁度良い感じで締めるコツ
前述のとおり、靴紐はギュッときつく締めすぎても緩すぎてもダメダメ。気持ち良く走ったり、満足のいくタイムを出したりするには、丁度良い感じで締めることが大事です。とはいっても、シューズの紐の締め加減は意外と難しいもの。
では、どのように締めれば良いのかというと、力を入れすぎず、紐を通す穴をゆっくり通るような力加減で引っ張ると良いです。
足がすごく窮屈に感じるくらい強く締めるのはNG。足が遊ぶくらい緩すぎるのもNG。その2つのNGなことに注意して締めましょう。
シューズの紐を締めるコツは、ランニング経験が増えていくことで何となく分かっていきます。
甲が痛くなったら「強く締めすぎたな」とか、走っている時に足がシューズの中で遊んでいると感じた時は「緩すぎた」など、経験することで次に履く時に修正し、適した締め加減が分かっていきます。
とにかく、自分が快適に走れる強さ、足が痛くならない強さで締めるようにしてください。
ちなみに、ランニングシューズの種類が変わると、紐の通りやすさや履き心地なども変わってくるので、紐を締める感覚も変わり、適した締め加減も変わってきます。
紐を締める前に踵を合わせるのを忘れずに
シューズの紐を締める上で、忘れてはいけない重要なことがあります。それは、踵を合わせる(踵をピッタリとくっつける)ことです。靴を履いた時に、自分の足の踵とシューズの踵を合わせてから、紐を締めて結んでください。
そうすることによって踵を固定しやすくなり、紐は締めやすくなり、フィット感は増し、フィット感が良くなることで走りやすくなります。紐の締め加減による足のトラブルも起きにくくなります。
紐を結んだ後に紐が長く余ってしまう場合
シューズの紐を締めて結んだ後に、余った紐が長すぎるってことありますよね。余った紐が長すぎて、なんの対処もしないでそのままの状態で走ると危険です。
紐を自分で踏んだり、誰かに踏まれたりする可能性が少なからずありますし、何かに紐が引っかかる可能性も少なからずあります。
また、紐がパタパタと動いて気になってしまい、走っている時の集中力が低下してしまう可能性もあります。
では、紐を結んだ後、余った紐が長すぎる場合はどうすれば良いのかというと、私の場合は、輪っかのほうを長めに調節して、輪っかの部分を、締めた紐の下に入れています。
紐(シューレース)の締め加減の簡単なポイントを2つ
ランニングシューズの機能や自分の能力を思う存分発揮するには、シューズの紐を適した強さで締めることが大事です。
きつすぎると足が痛くなるし、緩すぎるとカパカパになってシューズが重く感じてしまうこともあります。どちらにしても、着地と蹴り出しが上手くいかず、パフォーマンスが落ちる可能性があります。
紐の正しい締め加減を簡単に説明すると、足にちゃんとフィットするように、足が強く圧迫されないようにするのがポイントになります。