あなたは、走っていて膝を痛めたことはありませんか?膝を痛めると、満足に走ることができないし、日常生活で支障をきたしてしまうこともありますよね。
では、長距離走・ランニングで膝を痛める原因とはどのようなことなのでしょうか?また、予防法と対処法とは?
長距離走(ランニング)で膝を痛める原因
長距離走で起こる可能性のあるケガには、肉離れやシンスプリント、足底筋膜炎や捻挫など様々あり、膝痛もその1つになります。
長距離走では、脚の筋肉だけでなく関節にも負担がかかりやすいため、気を付けていないと膝を痛めてしまう場合があります。
膝痛と一言でいっても種類があり、ランニングで起こしやすい代表的な膝痛は、膝蓋靭帯炎(しつがいじんたいえん)と腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)、鵞足炎(がそくえん)です。
それぞれの膝痛の詳細な説明は省略して(知っても仕様がないので)、まずは、膝痛を起こす原因を解説していきます。
走る脚ができていない
運動不足でランニングを始めたばかりの方は、長距離走をするための脚ができていなく、脚の筋力は弱い状態です。そのような状態だと、筋肉が関節をサポートする力は弱く、膝には負担がかかりやすい。
ランニングは着地と蹴りだしを長時間繰り返す運動であり、着地時は地面から衝撃を受けることになります。
膝周辺の筋力が弱く、膝に負担がかかりやすいと、当然膝を痛めるリスクは高くなるため、初心者が無理して長めの距離を走ったり、ハードな練習をしたりすると膝を痛めてしまうことがあります。
フォームが悪い
ランニングフォームが悪いと、膝に負担がかかりすぎてしまうことがあります。それは、走っている時のバランスが悪いことから膝に負担がかかりやすくなるわけで、バランスの悪いフォームは膝痛の原因になります。
元々のフォームが悪くなくても、疲れてくるとフォームが崩れやすくなるので注意しましょう。
意味もなく地面を強く叩いたり、バタバタとした走り方も膝痛の原因になります。そのようなフォームは、着地時の衝撃が強くなるから当然ですよね。
ちなみに私は、昔色々なフォームを試していたことがあり、着地時に地面を強く叩く走り方を試していた時に膝を故障しました。
オーバートレーニング・疲労の蓄積
疲労が多く蓄積することも膝痛の原因になります。疲労が蓄積して膝周辺の筋肉のサポート力が弱くなれば、膝にかかる負担は大きくなります。更に、膝へのダメージが多く蓄積していれば、膝痛を起こして当然です。
膝痛を予防するには、疲労を溜めすぎないことが大事です。休養日を設けない・毎日のオーバーワークなどは疲労が多く蓄積することに繋がるため、気を付けましょう。
シューズが合っていない
ランニングシューズは、走る際の脚にかかる負担を軽減する機能がありますが、シューズが自分の足に合っていないと膝を痛めてしまうことがあります。
シューズが合っていないと、フォームが悪くなって膝への負担が大きくなる場合があるので、自分に合ったシューズを選ぶようにしましょう。
ネットで購入するのではなく、自分の足で直接専門店に行き試し履きをすれば、自分の足に合ったシューズが見つかりやすいです。
長距離走で膝痛を予防する方法
徐々にジョギングに慣らし筋力を強くする
初心者がいきなりロング走をしたり、ハードに走ったりすると膝を痛めてしまうので、最初は無理をしないことが大事です。
無理せず、徐々にジョギングに慣らしていき、少しずつ脚の筋力を強くしていきましょう。徐々に身体を慣らすことでダメージは蓄積しにくくなり、膝周辺の筋力は強くなり、膝痛が起きにくくなります。
筋トレで筋力を強くする
膝周辺の筋力が弱いと膝へのサポート力は弱く、ランニングで膝痛を起こしやすいです。なので、筋トレで膝周辺の筋力を強くするのも、膝の痛み対策として有効です。
筋トレで大腿四頭筋やハムストリング、臀筋やふくらはぎなどの筋力を強化すれば、膝へのダメージが少なくなり、膝痛が起こりにくくなる効果を期待することができます。
スクワットやカーフレイズなどの筋トレをする場合は、正しい方法で行いましょう。やり方が間違っていると、逆に膝を痛めてしまうことがあります。
バランスの良いフォームを心掛ける
左右どちらかに偏ったフォーム、バランスの悪いフォームは膝痛の原因になる場合があります。
バランスの良い膝への負担が少ないフォームで走ることが大事であり、キレイなフォームで柔らかい接地を心掛けましょう。
バランスのとれたキレイなフォームは、余計なエネルギーを消費しないので、長く走ることにも役立ちます。
たまに休養する
休養を忘れたトレーニングをしていると、疲労は抜けず蓄積されていきます。疲労が多く蓄積されることで膝を痛めるリスクは高まるので、たまに休養をすることが大事です。
完全休養や疲労抜きジョグなどでリカバリーをし、疲労を溜めすぎないようにしましょう。ちなみに、身体を回復させるためには、バランスよく栄養を摂ったり、睡眠をしっかり取ることも大事です。
クッション性の高いシューズを着用する
クッション性の高いシューズを着用することで、着地の際の衝撃を少なくすることができます。接地の衝撃が少なくなれば、膝にかかる負担は少なくなります。
運動不足だったランニングビギナーは脚が弱いので、クッション性の高いシューズを履いて膝を守りましょう。
ベテランランナーやエリートランナーも、コンディションや練習内容によってはクッション性の高い靴を履くことが大事です。
硬い路面を避ける
路面が硬ければ硬いほど脚にかかる負担は大きくなるため、アスファルトの道は膝への負担が大きいといえます。膝へのダメージを減らしたいのなら、比較的柔らかい道を走ったほうが良いです。
土や芝生、陸上競技場のタータンの上などは、アスファルトよりも膝に負担がかからないので、膝を痛めやすい人や膝痛が治ったばかりの人は、そうした脚に優しいところで走ったほうが良いでしょう。
それと、下り坂は膝に負担がかかりやすいため、膝に不安がある方は坂のあるコースを避けることをおすすめします。
サポーターやテーピングを使う
膝痛の予防法としては、サポーターやテーピングで膝への負担を減らすという方法もあります。
人によっては「動きにくくて邪魔くさい」などと感じてしまいますが、膝痛の予防や痛みの緩和として利用しても良いでしょう。
膝痛を起こした時の対処法
トレーニングを中断してアイシングをする
走っていて膝に痛みを感じたらランニングを中断し、アイシングをしましょう。
ちょっとの痛みなら走ることができますが、悪化したら走ること自体できなくなったり、治るのに時間がかかってしまうこともあるので、膝に痛みを感じたらすぐに走るのを中断したほうが無難です。
とか言いながら、私は休養を適度に挟みつつ、走りながら治しましたけどね。いや、でももの凄くつらかったし痛かったので、マネしないでね。復帰できなくなったら意味がないので、膝痛を起こしたら走るのを休んで様子をみましょう。
治らない場合や痛みが酷い場合は整形外科へ
膝痛を起こした場合の対処法として、アイシングやストレッチなどがありますが、痛みが強い場合や治る気配がない場合は、専門の医療機関に行くことをおすすめします。
アイシングは応急処置であり、炎症を抑えて痛みを緩和する効果を期待できますが、完全に治すことはできないですし。
ストレッチは、やり方が間違っていたり、やりすぎたりしてしまうと逆効果になる場合もありますしね。
すごく痛かったり、なかなか治らないと不安になりますが、整形外科で診てもらうことによってケガの詳細や最適な治療法が分かり、精神的負担を軽くすることもできます。ちなみに、医者に診てもらっても、膝痛の原因が分からないケースもあります。
準備体操や整理体操をちゃんとやろう
ランニングでの膝痛を防ぐには、走る前と後に行う体操やストレッチも大事です。走る前後の体操やストレッチが不十分だと、ケガにつながってしまう場合があるので、走る前後に体操やストレッチをちゃんと行うようにしましょう。
ストレッチは走る前が動的、走った後は静的が良いです。ちなみに、動的ストレッチはその名の通り体を動かし、動きを利用して行うストレッチで、静的ストレッチは、動くことによる反動をつけないで静かにゆっくりと行うストレッチです。
膝を痛めてアイシングをする時は、正しい方法で行い、凍傷には注意してください。