ランニングをしていると、「急に脚や腕が痒くなって困る」ということはありませんか?
特に膝から下の部分が痒くなると、走りながら掻くのは難しいため、痒みを我慢したり、立ち止まって掻いたりすることになります。
せっかく気持ちよく走っていても、痒みが気になってランニングを中断したくなることもありますよね。
そこでこの記事では、ランニング中に痒くなる主な原因と予防法を紹介します。さらに、蕁麻疹による痒みの特徴や、医療機関に相談したほうが良いケースについても解説します。ランニング中の痒みが気になっている人は、ぜひ参考にしてください。
【この記事のポイント】
・ランニング中の痒みには、血流の変化や汗、肌の乾燥、ウエアとの摩擦、虫刺されなど、様々な原因があります
・痒みを防ぐには、ウォーミングアップや保湿、肌触りの良いウエア選びなど、原因に合わせた対策が大事です
・ランニング後は汗をそのままにせず、肌をやさしくケアして清潔に保つことも痒みの予防につながります
・赤みや皮膚の盛り上がりを伴う痒みは、蕁麻疹などの皮膚症状が関係している場合もあります
・症状が繰り返す場合や、息苦しさなどを伴う場合は、無理に走らず医療機関に相談しましょう
ランニング中に痒くなる原因
ランニング中に痒くなる原因は、一つとは限りません。体が温まって血流が変化することや、汗による肌への刺激、ウエアとの摩擦、虫刺されなど、様々な要因が考えられます。
また、肌の乾燥や蕁麻疹など、ランニング以外の要因が痒みにつながっている場合もあります。まずは、どのような原因で痒くなるのかを知っておきましょう。
急に血流が良くなる
ランニングを始めると、筋肉が活発に動き、体温や血流が変化します。このような急激な体の変化が、皮膚の痒みを感じるきっかけになることがあります。
特に、寒い時期は走り始めるまで体が冷えているため、運動によって体が温まると、痒みを感じやすくなることがあります。
脚はランニング中に大きく動かす部位なので、太ももやふくらはぎなどに痒みが出る人もいます。また、普段あまり運動していない人や、しばらくランニングを休んでいた人が走り始めた時に、こうした痒みを感じることもあります。
ただし、ランニング中の痒みがすべて血流の変化によって起こるわけではありません。汗や乾燥、ウエアとの摩擦など、ほかの原因が重なっている場合もあります。
汗による刺激
ランニングで汗をかくと、汗に含まれる成分や皮膚の蒸れなどが刺激となり、痒みを感じることがあります。
特に、肌が乾燥していたり、紫外線などによって皮膚のバリア機能が低下していたりすると、刺激を受けやすくなります。
また、汗をかいたままの状態が続くと、汗疹(あせも)ができて痒くなることもあります。汗疹は、汗をかきやすい夏場だけでなく、厚着をして走る時期にも起こる可能性があります。
汗をかくこと自体はランニング中の自然な体温調節なので、走っている最中に汗を拭き取る必要はありません。
ランニングを終えたら、汗を長時間そのままにせず、タオルでやさしく拭き取ったり、シャワーで洗い流したりすると良いでしょう。
肌の乾燥
肌が乾燥すると、皮膚のバリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすくなることがあります。そのため、普段は気にならない程度の汗やウエアとの摩擦でも、ランニング中に痒みを感じる場合があります。
特に空気が乾燥する冬は、肌の水分が失われやすいため注意が必要です。また、夏でも紫外線やエアコンなどの影響で肌が乾燥することがあります。
ランニング中の痒みが気になる場合は、走る時だけでなく、普段から肌の乾燥を防ぐことも大事です。入浴後などに保湿剤を使い、肌を健やかな状態に保ちましょう。
ランニングウエアが肌に擦れる
ランニング中は、腕や脚を繰り返し動かすことでウエアが肌に触れたり擦れたりします。こうした摩擦が繰り返されると、肌への刺激が増えて痒みを感じることがあります。
特に、汗をかいてウエアが肌に張り付いた状態では、摩擦が起こりやすくなります。肌が乾燥している場合も刺激を受けやすいため、普段は気にならない程度の擦れでも痒みにつながることがあります。
ランニングウエアを選ぶ時は、肌触りが良く、体を動かした時に擦れにくいものを選ぶことが大切です。また、サイズが合わずにウエアが大きく動いてしまう場合も、摩擦の原因になることがあります。
蚊などの虫に刺される
ランニング中の痒みは、蚊などの虫に刺されたことが原因の場合もあります。公園や河川敷、草むらなどを走る時は、蚊をはじめとした様々な虫に注意が必要です。
特に、走っている途中で立ち止まったり、休憩したりする時は、虫に刺される可能性があります。刺された直後は気づかなくても、時間が経ってから痒みが出てくることもあります。
また、山や森林など自然の多い場所では、虫だけでなく植物に触れることで皮膚に刺激が加わり、痒みが生じることもあります。こうした場所を走る時は、肌の露出を減らすなど、服装にも気を配ると良いでしょう。
蕁麻疹などの皮膚症状
ランニング中の痒みは、汗や乾燥などの刺激だけでなく、蕁麻疹などの皮膚症状が原因になっている場合もあります。
蕁麻疹では、皮膚に突然、赤みや盛り上がりが現れ、強い痒みを伴うことがあります。症状はしばらくすると自然に消えることもありますが、運動や体温の上昇、発汗などがきっかけとなって症状が出るタイプもあります。
そのため、ランニングをすると毎回のように強い痒みや発疹が出る場合は、単なる肌への刺激だと考えず、皮膚科などの医療機関に相談することも検討しましょう。
特に、痒みや発疹だけでなく、息苦しさ、喉の違和感、めまいなどの症状が現れた場合は、重いアレルギー反応の可能性もあるため、運動を中止して速やかに医療機関を受診する必要があります。
ランニング中の痒みを予防する方法
ランニング中の痒みを防ぐには、痒みの原因に合わせて対策することが大事です。走る前の準備や肌の保湿、ランニングウエアの選び方など、日頃からできる方法もあります。
ここからは、ランニング中に痒くなりやすい人が取り入れやすい予防法を紹介します。
ウォーミングアップをしてから走る
ランニングを始める時は、いきなり速いペースで走り出すのではなく、ウォーミングアップで体を少しずつ動かしておきましょう。
軽いストレッチやウォーキング、ゆっくりジョグなどから始めて、体を少しずつ温めていくことで、運動前の状態からランニングへ徐々に移行できます。
特に、寒い時期や久しぶりに走る場合は、体が冷えている状態から急に運動を始めることになります。
ランニング中の痒みが気になる人は、最初からペースを上げず、ウォーミングアップのつもりで走り始めることも意識してみましょう。
ウォーミングアップをしたからといって、ランニング中の痒みを必ず防げるわけではありません。しかし、走り始めの急激な体の変化が気になる場合には、取り入れてみたい対策の一つです。
続けられる範囲で運動を継続する
久しぶりにランニングをすると、普段あまり運動していない状態から急に体を動かすことになるため、体温や血流などにも大きな変化が起こります。
こうした変化によって痒みを感じる場合は、日頃から適度な運動を続け、少しずつ体を運動に慣らしていくことも対策の一つです。
ただし、痒みを防ぐために長時間走ったり、運動量を急に増やしたりする必要はありません。体力が低下している方や、長期間運動をしていなかった方は、ウォーキングや軽いジョギングなどから始めて、体の状態を見ながら徐々に運動量を増やしていきましょう。
ランニングをすると毎回のように強い痒みが出る場合や、痒みだけでなく発疹などの症状も現れる場合は、無理に運動を続けず、ほかの原因がないか確認することも大切です。
ランニングを続けるコツについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

肌を保湿する
肌の乾燥は、ランニング中の痒みを引き起こす要因の一つです。肌が乾燥すると外部からの刺激を受けやすくなるため、汗やウエアとの摩擦など、普段なら気にならない刺激でも痒みにつながることがあります。
そのため、ランニング中の痒みが気になる人は、普段から肌の乾燥を防ぐことを意識しましょう。特に空気が乾燥する冬は、入浴後などに保湿剤を塗り、肌の水分が失われにくい状態を保つことが大切です。
また、痒みが出やすい部分だけでなく、脚や腕などランニング中にウエアが触れる部位も保湿しておくとよいでしょう。
肌を保湿したからといってランニング中の痒みを必ず防げるわけではありませんが、乾燥による刺激を減らすための基本的な対策として、日頃から取り入れてみてください。
肌触りの良いウエアを着る
ランニング中は腕や脚を何度も動かすため、ウエアと肌との摩擦が繰り返し起こります。汗をかいてウエアが肌に張り付くと、さらに刺激を感じやすくなることがあります。痒みを予防するには、できるだけ肌への負担が少ないランニングウエアを選びましょう。
肌触りの良い素材を選ぶだけでなく、サイズが合っていて、走っている時に生地が大きく動かないものを選ぶことも大事です。
また、縫い目やタグなどが肌に当たりやすいウエアは、同じ場所に摩擦が集中して痒みや擦れにつながる場合があります。実際に着て体を動かした時に、気になる部分がないか確認してみると良いでしょう。
肌が乾燥していると摩擦による刺激も受けやすくなるため、ウエア選びと合わせて肌の保湿も意識すると、ランニング中の痒み対策につながります。
虫よけ対策をする
公園や河川敷、草むらなど、虫が多い場所を走る場合は、虫よけ対策もランニング中の痒みを防ぐ方法の一つです。
虫に刺されると、その場では気づかなくても、しばらくしてから刺された部分が赤くなったり、痒くなったりすることがあります。特に蚊が多い場所では、肌の露出をできるだけ減らすことも対策になります。
また、山や森林など自然の多い場所を走る時は、虫だけでなく植物に触れることで皮膚に刺激を受ける場合もあります。肌を露出する部分を減らしたり、必要に応じて虫よけ剤を使用したりして、走る場所に合わせた対策を行いましょう。
虫に刺されたことによる痒みを防ぐには、虫が多い場所を避けることも有効です。特に、ランニングの途中で長時間立ち止まる場合は、草むらなどに近づきすぎないようにすると良いでしょう。
ランニング後は汗をそのままにしない
ランニング中にかいた汗は、蒸発する時に体の熱を逃がす働きがあります。そのため、汗をかいたからといって、走っている最中にこまめに拭き取る必要はありません。むしろ、暑い時期は汗が蒸発することで体温調節に役立っています。
一方で、ランニングを終えた後も汗をかいた状態が長く続くと、汗による肌への刺激や蒸れなどによって、痒みを感じることがあります。
ランニング後は、汗をタオルでやさしく拭き取ったり、シャワーで洗い流したりして、肌を清潔に保ちましょう。汗で濡れたウエアもそのまま着続けず、できるだけ早く着替えることをおすすめします。
ただし、ゴシゴシと強く拭いたり、熱いお湯で洗ったりすると肌への刺激になることがあります。痒みが気になる人は、肌をこすりすぎないようにやさしくケアすることも大切です。
ランニング中の痒みが蕁麻疹によるものの場合も
ランニング中の痒みは、汗や乾燥、ウエアとの摩擦などによって起こるだけではありません。運動や体温の上昇などをきっかけに、蕁麻疹が現れている可能性もあります。
ここからは、蕁麻疹の症状や、ランニング中の痒みとの関係について見ていきましょう。
蕁麻疹はどのような症状?
蕁麻疹は、皮膚の一部に突然、赤みや盛り上がりが現れ、強い痒みを伴うことがある皮膚症状です。小さな発疹が出ることもあれば、いくつかの発疹がつながって広がることもあります。
蕁麻疹の特徴の一つは、症状が現れたり消えたりすることです。しばらくすると跡を残さずに消えることもありますが、別の場所に新たな発疹が現れる場合もあります。
蕁麻疹には様々なタイプがあり、運動や体温の上昇、発汗などがきっかけで症状が出ることもあります。
そのため、ランニングをすると毎回のように強い痒みや発疹が出る場合は、蕁麻疹が関係している可能性も考えられます。
ただし、皮膚の痒みや発疹には蕁麻疹以外にも様々な原因があります。症状が繰り返す場合や強い症状がある場合は、自己判断せず医療機関に相談しましょう。
私が日常生活で蕁麻疹になった時の経験談
私自身、以前、日常生活の中で蕁麻疹が出たことがあります。最初は、全身のあらゆるところが痒くなるようになりました。
痒みを感じてから、皮膚に小さな盛り上がりがいくつも現れ、場所によってはそれらがつながったように見えることもありました。
見た目にも普段の肌とは明らかに違っていたため、「これはただの肌荒れとは違うな」と感じたことを覚えています。
痒みが強かったので、最初は我慢できずに何度も掻いていました。しかし、掻き続けると皮膚を傷つけてしまい、さらに気になってしまいます。そこで、痒みを抑えるための塗り薬を使ったところ、少し楽になりました。
蕁麻疹の痒みは、日中だけでなく寝ている時にも気になり、かなりつらいものでした。痒みが続くとイライラしたり、睡眠にも影響したりすることがあります。
その後、私の場合は症状が落ち着いていきましたが、蕁麻疹には様々な原因やタイプがあります。私の経験だけで「これが原因だった」と判断することはできません。
ランニング中の痒みも、単なる汗や乾燥だけが原因とは限りません。痒みと一緒に皮膚の盛り上がりや赤みなどが繰り返し現れる場合は、蕁麻疹などの皮膚症状が関係している可能性もあるため、症状が気になる場合は医療機関に相談することをおすすめします。
このような場合は医療機関に相談する
ランニング中の痒みが毎回のように起こる場合や、痒みとともに赤みや皮膚の盛り上がりなどが現れる場合は、一度医療機関に相談してみましょう。
特に、症状が強い、広い範囲に発疹が出る、運動をやめてもなかなか治まらないといった場合は、単なる汗や乾燥による痒みとは別の原因が隠れている可能性があります。
また、痒みや発疹だけでなく、唇や舌などの腫れ、喉の違和感、息苦しさ、めまいなどが現れた場合は、強いアレルギー反応の可能性もあります。このような症状がある時は運動を続けず、速やかに医療機関を受診してください。
ランニング中の痒みには様々な原因が考えられるため、自己判断で原因を決めつけないことも大切です。
症状を繰り返す場合は、いつ、どのような状況で痒みや発疹が出るのかを記録しておくと、医療機関で相談する時にも役立ちます。
肌を健やかに保つ生活習慣も大切
ランニング中の痒みを防ぐには、走る時の対策だけでなく、普段から肌を健やかに保つことも大切です。
毎日の保湿やバランスの良い食事、十分な睡眠など、日常生活の中でできることから意識してみましょう。
毎日の保湿を習慣にする
肌の乾燥を防ぐには、痒みが出てから対処するのではなく、普段から保湿を習慣にすることが大切です。
特に、空気が乾燥する冬は肌の水分が失われやすいため、入浴後などに保湿剤を塗る習慣をつけると良いでしょう。顔だけでなく、腕や脚など乾燥しやすい部分もしっかり保湿することをおすすめします。
また、入浴時に体を強くこすったり、熱いお湯に長時間入ったりすると、肌への負担になることがあります。肌が乾燥しやすい人は、できるだけ刺激を与えないようにやさしく洗うことも意識してみてください。
毎日の保湿で肌を健やかな状態に保つことは、ランニング中に汗やウエアとの摩擦などの刺激を受けた時の痒み対策にもつながります。
バランスの良い食事を心がける
肌を健やかに保つためには、毎日の食事も大切です。特定の食品を食べれば肌の状態が良くなるというわけではないため、肉や魚、卵などのたんぱく質に加えて、野菜や果物、主食などを組み合わせ、様々な栄養素をバランスよく摂ることを意識しましょう。
また、ランニングを続けていると運動量が増えるため、食事量が不足しないようにすることも大切です。
極端な食事制限を避け、普段の食事から必要なエネルギーや栄養素をしっかり摂るようにしましょう。
肌の状態が気になる時こそ、何か一つの食品に頼るのではなく、毎日の食事全体を見直してみてください。
十分な睡眠をとる
肌を健やかに保つためには、十分な睡眠をとることも大切です。睡眠不足が続くと、体の疲れが抜けにくくなったり、生活リズムが乱れたりすることがあります。
ランニングを続けている人は、運動による疲労を回復させるためにも、睡眠時間をしっかり確保しましょう。
「肌のために何時間寝ればよい」と一律に決めるのではなく、自分に必要な睡眠時間を確保し、できるだけ規則正しい生活を送ることを意識してみてください。
保湿や食事だけでなく、睡眠もしっかりとる。こうした基本的な生活習慣を整えることが、肌を健やかに保つことにつながります。
【まとめ】ランニング中の痒みを防ぐために
ランニング中の痒みには、血流の変化や汗、肌の乾燥、ウエアとの摩擦、虫刺されなど、様々な原因が考えられます。また、蕁麻疹などの皮膚症状が関係している場合もあります。
痒みを予防するには、走る前にウォーミングアップをしたり、肌を保湿したり、肌触りの良いウエアを選んだりするなど、原因に合わせた対策を取り入れましょう。ランニング後は汗をそのままにせず、やさしく肌をケアすることも大事です。
ランニングをすると毎回のように強い痒みが出る場合や、発疹などを伴う場合は、自己判断で済ませず医療機関に相談することも検討してください。
ランニング中の痒みが気になる人は、まず自分がどのような時に痒くなるのかを確認し、できる対策から取り入れてみましょう。

