運動前に要注意!飲酒後のランニングが危険な理由と安全な時間の目安

ビール 枝豆 ランニングの基礎・豆知識

お酒を飲んだ後に車を運転してはいけないように、飲酒後に運動をしてはいけません。

当然ランニングをするのも良くなく、お酒を飲んだあとにランニングをするのは、ただ「アルコールが残っているから良くない」というだけではありません。

実は、身体的・生理的・パフォーマンス面のリスクが複合的に高まるため、練習効率だけでなく安全性も大きく損なわれます。

この記事では、飲酒後に走ることがなぜ危険なのかを科学的な側面も含めてわかりやすく解説し、安全に走るための考え方も紹介します。

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お酒を飲んだ後にランニングをしてもアルコールは抜けない

お酒を飲んだ後、大量の汗をかけばアルコールが抜けると思っている方もいます。そのため、アルコールを抜くためにお風呂やサウナ、運動などでたくさん汗をかこうとする方もいます。

ですが実際、サウナや運動で汗をたくさんかいても、アルコールは身体から抜けません。また、アルコールの代謝物のアセトアルデヒドも抜けません。

肝臓でゆっくりと分解される以外に消える方法はないため、ランニングで汗をかいても血中アルコール濃度は下がらないのです。

つまり、サウナに入ったり、運動したりして大量に汗をかいても、アルコールを抜くことはできなく、体内の水分しか抜けないのです。

飲酒後のサウナや運動はアルコールが抜けないどころか、非常に危険なため、飲酒後ランは絶対にしないでください。これは「汗でアルコールが抜ける」という誤解が広まっているのとは逆の事実です。

飲酒後ランが身体に与える5つの危険

心臓・循環系への負担が増える

ジョギング バテバテ

あなたはお酒を飲んでいる時に、心臓がドキドキとするのを感じたことはありますか?そのドキドキは、恋のドキドキではありません(笑)。

お酒には心拍数を上げる作用があるので、ドキドキと感じる場合があり、飲酒中や直後は心臓に通常以上の負荷がかかっています。ランニングなどの運動も心拍数が上がりますよね?

つまり、どういうことなのかというと、お酒のドキドキとランニングのドキドキによって、心臓には大きな負担がかかってしまうのです。

飲酒後にランニングをすることによって血圧が高くなるのも、心臓に大きな負担がかかることに繋がり、心臓に大きな負担がかかると、最悪命を失う恐れがあります。

※飲酒により心拍数が上がり、運動によってさらに心拍数が上がると、心臓や血管系への負担が重なり、不整脈や重大な心血管イベントのリスクが高まる可能性も指摘されています。

脱水症状になるリスクが高まる

アルコールには、おしっこが出やすくなるという利尿作用があり、お酒を飲んだ以上に体内の水分が排出されやすくなります。お酒といっても様々な種類がありますが、ビールは特に利尿作用が高いです。

脱水症状になりやすい理由は他にもあり、それはアルコールを分解する時に体内の水分を使うためです。

飲酒すると脱水状態になりやすく、走って汗をかけば更に脱水症状になるリスクを高め、熱中症・筋痙攣・倦怠感のリスクも急上昇します。水分が不足すると走るペースも落ち、パフォーマンス低下につながります。

そして、酔っぱらっている状態で脱水症状に陥ると、脳梗塞や心筋梗塞になるリスクが高まるだけでなく、最悪命を失う危険性もあります。

お酒を飲んだらジョギングなどの運動はしないで、こまめな水分補給を行うようにしてください。

危険な判断力・バランスの低下

道路

お酒を飲んだ後に走ると、血液の循環は促進され、体内のアルコールは回りやすくなります。

酔っぱらえばフラフラし、バランスを保つことが困難になるだけでなく、協調運動・反応速度・判断能力が低下します。

そのような状態でランニングをしたら、転倒したり、交通での接触などで怪我をする恐れがあります。

他の運動でもお酒によって怪我をする危険性があり、事故を起こす恐れもあります。つまり、酔っぱらっている状態で運動すること自体、非常に危険なのです。

回復能力とトレーニング効果の低下

飲酒後は筋肉のエネルギー補充や回復プロセスが阻害され、トレーニング効果が十分に得られません。

特に持久系スポーツでは、グリコーゲンの再合成や筋タンパク質合成がアルコールの影響を受けるため、走力向上の妨げになります。

体内のアルコールの分解が遅れる

アルコールは肝臓の働きによって分解されますが、お酒を飲んだ後にランニングをすると、筋肉に血液が集中し、肝臓への血流量が減りやすくなります。

肝臓への血流量が減ってしまうと、肝臓のアルコールを分解する機能は低下し、アルコールの分解が遅れてしまいます。

通常よりもアルコールの分解に時間がかかると、なかなかアルコールは抜けないため、次の日に二日酔いという症状となって現れてしまうことがあります。二日酔いになると、吐き気や頭痛、倦怠感などの症状が現れやすくなります。

それらの症状が現れるととても辛く、仕事や家事など日常生活に支障をきたす恐れがあるので、お酒を飲んだらランニングは控えるようにしましょう。

アルコールが抜けるのにかかる時間

それでは、アルコールはどのくらいで抜けるのでしょうか?その時間は、以下の計算式で出すことができます。

・体重(kg)×0.1=1時間に分解できるアルコール量(g)

・(アルコール度数÷100)×量(ml)×0.8=アルコールの摂取量・純アルコール量(g)

・アルコールの摂取量(g)÷1時間に分解できるアルコール量(g)=アルコールが抜けるのにかかる時間


(例)

【体重60kgの人がアルコール度数5%のお酒を1,000ml飲んだ場合】

  • 1時間に分解できるアルコール量 60×0.1=6g
  • アルコール摂取量 (5÷100)×1,000×0.8=40g
  • アルコールが抜けるのにかかる時間 40÷6=6.66・・・

上記の計算式から、アルコールが抜けるのにかかる時間は約6時間~7時間になります。

人によってお酒が抜ける時間は異なる

ビール

先程解説した計算式の答えは、あくまでも目安の時間になります。人によって体質が異なるように、アルコールを分解する速さは人それぞれです。

お酒の弱い方はアルコールを分解するのが比較的遅いので、アルコールが抜けるのに時間を要してしまいます。一方お酒に強い方は、アルコールを分解するのが比較的速いです。

そのように、アルコール分解速度は人によって違ってくるので、先程解説した計算式は目安程度にしておいてください。

※アルコールの分解速度には個人差があり、体重や性別、体調、飲酒量によって大きく変わります。一般的には、血中のアルコールが体から完全に抜けるまでに数時間〜十数時間かかることもあります。

車の運転基準で例えると、飲酒量によっては4〜5時間以上かかると言われています。

飲んだら走るな!走るなら飲むな

お昼からお酒を飲む方もいますが、多くの方は夜に飲みます。夜に飲酒した場合、その日のうちにお酒を抜くのは困難です。

仕事仲間や友達と飲み会をし「今日は走る日だから走らないと」などと思い、何時間か空けてランニングしても、トレーニング効果をしっかり得ることはできません。トレーニング効果が低下するのはもちろん、逆効果になってしまうこともあります。

ですから、お酒を飲んだ日のランは控えてください。「飲んだら乗るな、乗るなら飲むな」のように「飲んだら走るな、走るなら飲むな」を合言葉にしてください。

もちろん他の運動(スポーツ)もダメ

お酒を飲んだら、ランニングだけでなく、他の運動(他のスポーツや筋トレ)も行ってはいけません。

当たり前のことですが、運動は身体を動かし、基本、日常生活の動作よりも負荷がかかりエネルギーを消耗します。

アルコール(お酒)を摂った後に運動やスポーツを行うと、血液の循環は早くなり、平衡感覚が悪くなることでヨタヨタとふらつき、転んだり、物や人にぶつかったり、トレーニング器具で怪我をしたりなどの事故を招く恐れがあります。

また、はじめのほうで説明した通り、心臓にとっては良くない大きな負担がかかり、倒れてしまう可能性があります。

判断力や集中力、注意力にも悪い影響を及ぼすため、お酒を飲んだら、ランニング以外の運動も控えるようにしてください。

飲み会後に走りたいのならノンアルコール飲料を選びましょう

お酒を飲んだらランニングはしないようにし、気持ち悪くなるほどお酒をたくさん飲んだら、次の日の起きてからの数時間は走らないほうが良いです。それは、眠っている時はアルコールを分解する速度が遅くなるからです。

同僚や友達との飲み会の後に、どうしても走りたいという方は、アルコール0.00%のノンアルコール飲料を選びましょう。

現在はビールやレモンサワーなど、様々なノンアルコール飲料があるので、実際にお酒を飲まなくても雰囲気だけは味わえますよね。

お酒を飲まないことで空気が読めないと思われても、気にすることはありません。好きなランニングをお酒のために我慢するのは勿体ないですからね。

飲酒の量と価値ある付き合い方(ランナー視点)

少量のお酒(例えば1〜2杯)なら体への影響はあるものの、完全に避けなければならないわけではありません(飲酒後に走らないことを前提として)。

しかし、練習日・体のコンディション・トレーニング内容・タイミング次第では、睡眠や水分補給を最優先に考えた方がトレーニング効率は上がります。

【まとめ】飲酒後のランニングは避けるべき

飲酒後すぐ、またはアルコールが体内に残ったまま走ると、次のようなリスクがあります。

  • 心血管系への負担
  • 脱水・パフォーマンス低下
  • 判断力・バランス低下
  • 回復妨害によるトレーニング効果の低下

これらのリスクは単なる迷信ではなく、生理学的にも実際に起こりうる事象です。練習とお酒は、時間を分けることで賢く付き合いましょう。