マラソンの差し込みとは?ランニングで脇腹(横っ腹)が痛くなる原因と正しい対策

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あなたは、ランニング中やマラソン大会のレース中に、突然脇腹(横っ腹)が痛くなったことはありませんか?走っている時に脇腹が痛くなると、とても辛いですよね。

息を切らして頑張って走るのは、ただでさえ苦しいのに、脇腹痛が起きることで二重の苦しさになります。この痛みは一般的に「差し込み」と呼ばれ、多くのランナーが一度は経験するものです。

本記事では、

  • マラソンの差し込みとは何か
  • マラソンで差し込みが起こる原因
  • ランニング中の脇腹痛の対処法
  • ランニングの脇腹痛の対策と予防法

について、実体験ベースも交えながら分かりやすく解説していきます。

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マラソンの「差し込み」とは?ランニング中の脇腹痛の正体

ランニングやマラソンの差し込みとは、走っている最中に起こる一時的な脇腹(肋骨の下あたり)の痛みのことです。

英語では「サイドステッチ(side stitch)」とも呼ばれています。鋭い痛み、刺すような感覚になることもあります。

走ることに慣れていない方に起こりやすい症状ですが、走り慣れている方にも起こる症状です。

初心者ランナーの場合、長距離走に身体が慣れていないことで、横っ腹が痛くなってしまうことがありますが、ベテランランナーの場合は、オーバーペース・走るペースが速すぎる(酸素不足)、食事をしてから比較的すぐに走る・久しぶりに走る、などが原因で起きる場合があります。

つまり、脇腹痛は、初心者だけでなく誰にでも起こる可能性があるのです。

ちなみに、「オーバーペース」と「走るペースが速すぎる」の意味は同じだと思う方もいるかと思いますが、ニュアンスが微妙に違うので分けて書きました。

ランニングやマラソン中に差し込みが起こる主な原因

「マラソン 差し込み 原因」で検索しても、はっきり一つに断定した答えは出てきません。それは、差し込みが起こる原因が複数考えられるからです。

ここではランナーに多い原因を、右側の脇腹痛と左側の脇腹痛に分けて整理していきます。

※下記では紹介していませんが、前述したとおり食後すぐのランニングも脇腹痛が起こる原因になります(消化器官の活動と運動による血流の要求がぶつかりやすくなるため)。

右側の脇腹が痛くなる主な原因

走っている時に右側の脇腹に痛みを感じる場合は、横隔膜が引っ張られていることが痛みの原因として考えられます。

腹部の右側には横隔膜や肝臓が存在します。ランニングをすると身体は揺れ、肝臓も揺れます。肝臓が大きく揺れることで横隔膜が引っ張られてしまい、右側の脇腹に痛みを感じてしまいます。

走るペースが速すぎたり、上下動の大きいフォーム、体幹が安定していない走りをしていると、右脇腹痛は起きやすくなります。

また、オーバーペース・ウォーミングアップ不足(慣らしもしないでいきなり高出力で走る)、などのことで横隔膜が痙攣することも要因になります。

左側の脇腹が痛くなる主な原因

腹部の左下あたりには脾臓(ひぞう)という臓器があります。脾臓には、血中の古くなった赤血球を壊す・身体に入ってきた細菌や病原菌などの敵をやっつける抗体を作る・新しい血液を貯める、などの働きがあります。

身体を全く慣らさないでいきなり走ると脾臓は収縮し、貯めておいた血液を筋肉に運ぼうとします。そのように脾臓が活発的に働くことで、左側の脇腹に痛みを感じてしまうことがあります。

また、大腸に溜まっているガスや便も、差し込みの要因になる場合があります。お腹の左側あたりは大腸が急に曲がっており、ガスや便が溜まりやすい部分です。その部分にガスや便が溜まることで、走っている最中に左側の脇腹が痛く感じてしまう場合があるのです。

水分補給や給水の摂り方は差し込みに影響する?

ランニングやマラソン中の差し込みは、水分補給の摂り方とも無関係ではありません。給水時に一度に大量の水分を飲むと、胃が急に膨らみ、横隔膜や内臓周辺が刺激されることで、脇腹に違和感や痛みが出ることがあります。

特に走りながらの一気飲みは、差し込みを引き起こしやすい要因の一つです。一方で、水分不足の状態でも差し込みが起こることがあります。

脱水が進むと血流が低下し、体幹の安定性や内臓の支えが弱くなり、走行中の内臓の揺れが大きくなるためです。

また、冷たすぎる飲み物は胃腸への刺激が強く、差し込みにつながる場合もあります。マラソンや長時間のランニングでは、少量ずつこまめに水分補給を行い、自分に合った飲み方を見つけることが大切です。

マラソンやランニング中の給水は、差し込み対策としても重要です。水分補給の基本や注意点、マラソンで上手に給水するコツについては、以下の記事で詳しく解説しています。

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今まさに差し込みが起きた時の対処法

差し込みが出たときは、以下の対処法を試してみてください。

走るスピードを落として深呼吸を行う

横っ腹の痛みは、酸素不足で起こる場合もあります。走るペースが速いほど酸素が必要になり、ハアハアと息は上がりやすくなります。多くの酸素が必要なのに、酸素を十分に取り込むことができないと、内臓などへの血流は不足してしまい、酸欠になってしまいます。

それが脇腹が痛くなる要因になる場合があるので、ランニング中に脇腹が痛くなったら走るスピードを落として、深呼吸をしましょう。

深くゆっくりとした呼吸をある程度続けて、しっかり酸素を取り込むことで、脇腹の痛みが治まることもあります。

ちなみに私はフルマラソンで差し込みが起きたことがありますが、深呼吸をしていたら緩和しました。差し込みが起きた時の数kmは、ペースが1kmあたり30秒以上落ちて辛かったです。

痛みがある側の脇腹を伸ばす

走っていて脇腹に痛みを感じた場合は、脇腹をストレッチしてみるのも良いでしょう。体を横に曲げて、脇腹をストレッチすることで痛みが治まる場合があります。

右側の脇腹痛の場合は、右手を真上にまっすぐ挙げて、右側の脇腹を伸ばすように体を左に曲げます。

左側の脇腹痛の場合は、左手を真上にまっすぐ挙げて、左側の脇腹を伸ばすように体を右に曲げます。

体を横に曲げて脇腹を伸ばすことによって、横隔膜がリラックスする・横隔膜が正しい位置に戻る・大腸の部分的に溜まっているガスがバラける、などの効果を期待することができ、脇腹痛が治る場合があります。

無理をしないで歩く

ウォーキング

深呼吸やストレッチなどを行っても脇腹痛が治らない時は、ウォーキングに切り替えるのも1つの手です。

ランニングからウォーキングに切り替えて呼吸を整えているうちに、脇腹の痛みが治る場合もあります。

走るペースが速すぎたり、ちゃんとウォーミングアップをしていないことが原因の場合は、ウォーキングに切り替えることで早く治ることでしょう。

痛みを我慢して頑張って走る

大事なレース(大会)に出ていてタイムを狙っていたり、上位を狙っている時は、痛みを我慢して頑張って走るしかありません。

立ち止まらずに我慢して頑張って走るにしても、深呼吸するくらいはできるので、できる対策は行いましょう。

つまり、強い気持ちを持つことも脇腹痛対策の1つになります。まあ、強い気持ちを持っていても、脇腹痛(差し込み)はきつく「根性だけではどうしようもない」と思いますけどね。

私はフルマラソンで、33~34km辺りで差し込みが起きたことがあり、その時は絶望感を感じましたが、諦めずに必死になって走り続けました。

ランニング中の差し込みを防ぐための対策と予防法

腹筋(体幹)を鍛える

腹筋

走っている時に大きく内臓が揺れて、横隔膜が引っ張られることで脇腹が痛む場合があるため、腹筋を鍛えることが予防法の1つになります。筋トレで腹筋などお腹回りを鍛えて強くすることで、内臓の揺れを軽減させることができます。

運動不足でランニングを始めたばかりの方は腹筋が弱いため、内臓が大きく揺れることで脇腹痛が起きることがあります。

ですから、腹筋が弱い方は腹筋を鍛えて強くしましょう。お腹周り(体幹)を鍛える方法としては、プランクがおすすめです。

ウォーミングアップを丁寧に行う

全くウォーミングアップをしないで、いきなり速いペースで走り始めると内臓が驚き、横っ腹が痛くなることがあります。

ランニングをする時は動的ストレッチや軽めのジョグをするなどしてウォーミングアップをしっかり行い、身体を慣らしておきましょう。走り出しは特にゆっくり、呼吸とリズムを整えてからペースを上げることが大事です。

食事とランニングの間隔を空ける

食後すぐに走ると、筋肉に血流が集中し、消化する働きは低下してしまいます。消化不良は横っ腹が痛くなる要因になるので、食事をしたら3~4時間は空けて走るようにしましょう。

しっかりした食事は、最低でも2〜3時間前までに済ませるのがおすすめです。お腹いっぱい食べたり、揚げ物など消化に時間がかかるものを食べた時は、4時間以上空けると良いです。

食事をする暇がなく、できるだけすぐに走りたい場合は、ゼリー飲料やバナナなどお腹に優しい物を食べてエネルギーを補給しましょう。

腸に溜まったガスが差し込みの原因になるケースもあることから、レース前は食物繊維を摂りすぎないようにしてください。

トップランナーが実践している差し込みへの対処法の一例

トップランナーの大迫傑選手は、レース中に脇腹の違和感を感じた際、脇腹の肋骨あたりを手で軽く押さえ、やや下方向に引くような動きを取り入れていると知られています。

これは痛みを直接「消す」というより、呼吸や体幹のバランスを整え、横隔膜やその周辺への負担を和らげることを目的とした対処法と考えられます。

走行中は呼吸が浅くなりがちになることがあり、上半身に余計な力が入ることで差し込みが起こりやすくなる場合があり、脇腹周辺を意識的に押さえることで姿勢が安定し、呼吸のリズムを整えやすくなる効果が期待できます。

大迫選手の場合、この動作は痛みが出た時の応急的な対応だけでなく、差し込みの予防にも活用されているようです。

一般ランナーでも、違和感を感じた際に姿勢と呼吸を意識し直すきっかけとして、参考にできる考え方と言えるでしょう。

【まとめ】差し込みの予防や対策をすることは大事

差し込みはランニング中に起こる可能性のある症状で、走っている時に症状が出てしまうと「どうしようもない」などと絶望感を感じる方もいることでしょう。

ですが、何もしないよりはしたほうが良いので、差し込みが出た時は対処法を行い、対策や予防もしっかり行いましょう。予防としては、以下のポイントを押さえると良いです。

  • 食後すぐに走らない
  • ウォーミングアップをしっかり
  • ペースと負荷を段階的に上げる
  • 体幹の強化に取り組む

マラソン中に痛みが出ても適切に対処すれば、大きなタイムロスをすることなく痛みが治まることもあります。また、一般的な差し込みは一時的なものであり、病気ではありません。

ただし、運動以外の状況で突然痛みが続くなどの場合は、別の病気の可能性もあるので医療機関に相談してください。