飲酒後のランニングが危険な理由|アルコールが抜けるまでの時間の目安

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お酒を飲んだ後に、「少し時間を空ければランニングしても大丈夫かな?」と思ったことはありませんか?「走って汗をかけばアルコールが早く抜ける」と考える方もいるかもしれません。

しかし、飲酒後のランニングは、アルコールが残っていることだけが問題なのではありません。脱水や熱中症、心臓への負担、判断力やバランス能力の低下など、様々なリスクが重なる可能性があります。

さらに、飲酒は睡眠や身体の回復にも影響するため、無理に走ってもトレーニング効果を十分に得られないことがあります。では飲酒後は、どのくらい時間を空ければランニングをしても良いのでしょうか?

この記事では、飲酒後のランニングが危険な理由から、アルコールが抜けるまでの時間の目安、ランナーがお酒と上手に付き合うためのポイントまで、ランニングを続ける人が知っておきたい注意点を分かりやすく解説します。

【この記事のポイント】

・飲酒後にランニングをして汗をかいても、アルコールが早く抜けるわけではありません。
・飲酒後のランニングは、脱水や熱中症、転倒・事故、心臓への負担などのリスクを高める可能性があります。
・アルコールが抜けるまでの時間には個人差があるため、「何時間経てば必ず走れる」と一律には決められません。
・ランニングをする予定がある日は飲酒を控え、飲酒した日はランニングを休むことが安全です。

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お酒を飲んだ後にランニングをしてもアルコールは抜けない

お酒を飲んだ後に、「ランニングで汗をたくさんかけば、アルコールが早く抜けるのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、運動して汗をかいても、アルコールの分解が早まるわけではありません。

飲酒によって体内に吸収されたアルコールは、主に肝臓で代謝されます。汗をかくことで体外に排出されるアルコールはごくわずかで、ランニングやサウナなどで大量に汗をかいたとしても、血中アルコール濃度を大きく下げることはできません。

むしろ、飲酒後にランニングをすると、アルコールによる利尿作用に加えて運動による発汗も重なるため、脱水状態になりやすくなります。

また、酔っている状態では判断力やバランス能力も低下しているため、転倒や事故につながる危険性もあります。

「走って汗をかいてアルコールを抜こう」と考えるのではなく、アルコールが体内から代謝されるまで時間を置くことが大切です。飲酒した日はランニングを控え、十分な水分補給と休養を優先しましょう。

飲酒後のランニングが危険な5つの理由

飲酒後のランニングが危険なのは、単に「酔っているから」だけではありません。アルコールの影響が残っている状態で走ると、運動による身体への負荷が重なり、普段のランニングとは異なるリスクが生じます。

特に注意したいのが、次の5つです。

  • 心臓や循環器系への負担が増える
  • 脱水症状や熱中症のリスクが高まる
  • 判断力やバランス能力が低下する
  • 回復が妨げられ、トレーニング効果が落ちる
  • アルコール代謝中の身体への負担が大きくなる

飲酒後はこれらのリスクが重なりやすいため、「軽くジョギングするだけなら大丈夫」とは言い切れません。ここからは、それぞれのリスクについて詳しく見ていきましょう。

心臓・循環器系への負担が増える

ジョギング バテバテ 女性

飲酒後は、アルコールの影響によって心拍数が上がることがあります。その状態でランニングをすると、運動によってさらに心拍数や心臓への負荷が高まります。

また、飲酒中や飲酒後は血管の働きや血圧にも変化が生じるため、アルコールが残っている状態で運動すると、循環器系に普段とは異なる負担がかかります。特に、飲酒量が多い場合や体調が優れない時に無理をして走るのは危険です。

動悸や息苦しさ、胸の痛み、めまいなどの症状がなくても、アルコールが体内に残っている状態では、ランニングを控えるようにしましょう。飲酒した日は身体を休ませ、アルコールが代謝されるまで十分な時間を置くことが大切です。

脱水症状や熱中症のリスクが高まる

アルコールを摂取すると尿の量が増えやすくなるため、飲酒後は普段よりも体内の水分が失われやすくなります。そこにランニングによる発汗が加わると、水分不足がさらに進みやすくなります。

脱水状態になると、喉の渇きや倦怠感、頭痛、めまいなどの症状が現れることがあります。運動中は体温も上昇するため、暑い時期に飲酒後のランニングを行えば、熱中症につながるリスクも高まります。さらに、脱水はランニングのパフォーマンスにも影響します。

体内の水分が不足すると、心拍数が上がりやすくなったり、疲労を感じやすくなったりするため、普段と同じペースで走ることが難しくなる場合があります。

このように、飲酒後はすでに脱水しやすい状態になっているところへ、ランニングによる発汗が重なります。

水分補給をすれば飲酒後でも走ってよいということではなく、アルコールが体内に残っている間はランニングを控えることが大事です。

ランニングの水分補給については、こちらの記事で詳しく解説しています。

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判断力やバランス能力が低下する

道路

アルコールは、身体だけでなく脳の働きにも影響を与えます。飲酒後は判断力や注意力、反応速度などが低下しやすく、普段なら問題なくできる動作でも、思うように身体をコントロールできなくなることがあります。

ランニングでは、路面の段差や障害物を避けたり、周囲の自転車や車、人の動きを確認したりする必要があります。

アルコールの影響で反応が遅れたり、バランスを崩したりすると、転倒や接触事故につながる可能性があります。

特に夜間のランニングでは、視界が悪く周囲の状況を把握しにくいため、こうした危険性はさらに高まります。

転倒による擦り傷や打撲だけでなく、車や自転車との接触など、大きな事故につながることも考えられます。

「少し酔っているだけ」「まっすぐ歩けるから大丈夫」と自己判断せず、飲酒後はランニングを控えましょう。

アルコールが体内に残っている状態では、いつも通りの安全な判断や身体のコントロールができない可能性があるためです。

回復能力が低下しトレーニング効果が落ちる

ランニングでトレーニング効果を得るためには、走ることだけでなく、その後の休養や栄養補給によって身体を回復させることも重要です。しかし、飲酒すると身体の回復に必要な過程に影響を及ぼす可能性があります。

特に、運動後の筋肉ではエネルギーの補充や筋組織の修復が行われます。飲酒のタイミングや量によっては、こうした回復過程に影響を与え、トレーニングによる適応を十分に得られなくなる可能性があります。

また、アルコールは睡眠にも影響を及ぼすことがあります。寝付きが良くなったように感じても、睡眠の質が低下すれば、翌日の疲労感やトレーニングへの影響につながります。

せっかくポイント練習やロング走などを行っても、飲酒によって回復が十分に進まなければ、走力向上につながりにくくなってしまいます。

速く走るためには練習量だけでなく、練習後の回復も大切です。トレーニング効果を高めたいランナーほど、飲酒と練習のタイミングには注意しましょう。

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アルコール代謝中の運動は身体への負担が大きい

飲酒すると、体内に入ったアルコールは主に肝臓で代謝されます。アルコールを摂取している間は、身体がその処理を行っている状態です。

この状態でランニングをすると、運動による心拍数の上昇や発汗など、アルコールとは別の負荷も身体に加わります。つまり、身体がアルコールを代謝している最中に、さらに運動の負荷を重ねることになります。

ここで注意したいのは、ランニングをして身体を動かしても、アルコールの代謝を早めることはできないという点です。

「走って汗をかけば早く酔いが覚める」と考えて運動しても、アルコールが短時間で抜けるわけではありません。

アルコールが体内に残っている間は、無理に運動して身体へ負担をかけるのではなく、休養を優先しましょう。

アルコールが抜けるまでには時間が必要なので、飲酒後のランニングは避けるようにしてください。

アルコールが抜けるまでの時間の目安

お酒を飲んだ場合、アルコールが体内から抜けるまで、どのくらい時間を空ければランニングをしても良いのでしょうか。

アルコールは、時間が経てば自然に代謝されていきますが、「少し休めば大丈夫」「汗をかけば早く抜ける」と考えるのは危険です。

アルコールが抜けるまでに必要な時間は、飲んだお酒の量やアルコール度数、本人の体重などによって変わります。

そのため、「ビールを○本飲んだら○時間で必ず抜ける」のように、一律の時間を決めることはできません。

計算によっておおよその目安を知ることはできますが、実際のアルコールの代謝には個人差があります。

まずは、飲んだお酒に含まれる純アルコール量と、身体が1時間あたりに処理できるアルコール量から、代謝に必要な時間を計算する方法を見てみましょう。

アルコールが抜ける時間の計算方法

アルコールが体内から抜けるまでの時間は、摂取した純アルコール量と、1時間あたりに代謝できるアルコール量から、おおよその目安を計算できます。

まず、飲んだお酒に含まれる純アルコール量は、次の計算式で求められます。

純アルコール量(g)=お酒の量(ml)×アルコール度数(%)÷100×0.8

例えば、アルコール度数5%のビールを1,000ml飲んだ場合は、

1,000×5÷100×0.8=40g

となり、純アルコールを約40g摂取したことになります。

次に、一般的な目安として、体重から1時間あたりに代謝できるアルコール量を計算します。

1時間あたりのアルコール代謝量(g)=体重(kg)×0.1

体重60kgの場合は、

60×0.1=6g

となります。

先ほどの純アルコール40gを、1時間あたり6gという目安で単純に割ると、

40÷6=約6.7時間

となります。

このように計算すると、体重60kgの人がアルコール度数5%のお酒を1,000ml飲んだ場合、アルコールの代謝に必要な時間は約6~7時間が一つの目安になります。

ただし、これはあくまでも計算上の目安です。実際のアルコール代謝速度には個人差があり、計算結果どおりの時間で必ずアルコールが抜けるとは限りません。

「計算した時間が経過したからランニングしても安全」と判断するのは避けましょう。次に、なぜアルコールが抜ける時間には個人差があるのかを解説します。

人によってアルコールが抜ける時間は異なる

ビール

アルコールの代謝速度には個人差があるため、同じ量のお酒を飲んでも、アルコールが体内から抜けるまでに必要な時間は人によって異なります。

体重や飲酒量だけでなく、体質や性別、年齢、体調、飲酒前後の食事など、様々な要因がアルコールの代謝に関係します。

そのため、前の「アルコールが抜ける時間の計算方法」で紹介した計算式から「約6~7時間」と算出されたとしても、実際にその時間でアルコールが完全に抜けるとは限りません。

また、「お酒に強いから早く抜ける」「寝ればアルコールが早く抜ける」「運動して汗をかけば早く抜ける」といった自己判断も避ける必要があります。アルコールの代謝には時間がかかり、短時間で一気に早める方法はありません。

したがって、計算で出した時間はあくまで参考程度に考え、「○時間経ったから走っても大丈夫」と判断するのはやめましょう。

飲酒後にランニングをする場合は、アルコールが十分に代謝されていることに加えて、二日酔いや睡眠不足などがないかも考える必要があります。

次は、実際に飲酒後はどのくらい時間を空ければランニングを再開できるのか、安全面を考えて解説します。

飲酒後はどのくらい時間を空ければ走れる?

「お酒を飲んだ後、何時間空ければランニングをしてもいいの?」と気になる方もいるでしょう。しかし、飲酒量や体質によってアルコールの代謝速度は異なるため、「○時間空ければ必ず安全」と一律に決めることはできません。

前に紹介した計算式を使えば、アルコールの代謝に必要な時間をおおよそ見積もることはできます。ただし、これはあくまで計算上の目安です。計算した時間が経過したからといって、アルコールが必ず完全に抜けているとは限りません。

そのため、飲酒後のランニングでは、単純に経過時間だけで判断しないことが大切です。アルコールが体内に残っている可能性がある間は走らず、十分な時間を置きましょう。

さらに、翌朝になっても二日酔いによる頭痛や吐き気、強い倦怠感などがある場合は、アルコールが抜けているように感じてもランニングは控えてください。

特に夜遅くまで飲酒した場合は、翌朝のランニングも無理に行わないほうが安全です。アルコールの影響だけでなく、睡眠不足や脱水などによって、普段どおりのコンディションで走れない可能性があるからです。

飲酒後のランニングは「何時間経ったか」だけではなく、「アルコールの影響が残っていないか」「十分に休めているか」「体調が回復しているか」を総合的に考えて判断しましょう。少しでも不安がある場合は、その日のランニングを休むことが安全です。

飲んだら走るな!走るなら飲むな

ランニングを習慣にしていると、「今日は飲み会があるけれど、走る時間も確保したい」と考えることがあるかもしれません。しかし、飲酒した日に無理をして走る必要はありません。

飲酒後は、アルコールの影響によって脱水しやすくなったり、判断力やバランス能力が低下したりします。さらに、アルコールを代謝している身体にランニングの負荷を加えることになるため、トレーニングの安全性や効率の面でもおすすめできません。

「少ししか飲んでいないから大丈夫」「軽くジョギングするだけなら問題ない」と自己判断するのではなく、飲酒した日はランニングを休むと決めておくと安心です。

ランニングは1日休んだからといって、これまで積み重ねてきた走力が大きく落ちるわけではありません。むしろ、身体を休ませることもトレーニングの一部です。

「飲んだら走らない、走るなら飲まない」を心がけ、できるだけ良いコンディションに整えランニングをしましょう。

ランニング以外の運動も控えましょう

飲酒後に控えたいのは、ランニングだけではありません。筋トレやエアロバイク、球技など、身体に負荷がかかる運動やスポーツも避けるようにしましょう。

アルコールが体内に残っている状態では、判断力や注意力、身体のバランスを保つ能力などが低下することがあります。

その状態で運動をすると、転倒したり、周囲の人や物にぶつかったり、筋トレ器具を誤って扱ったりするなど、思わぬ事故につながる可能性があります。また、運動をすると心拍数が上がり、汗をかくことで水分も失われます。

飲酒後はすでに身体への負担が増えているため、そこに運動の負荷を重ねることはおすすめできません。

「ゆっくり走るから大丈夫」「筋トレなら室内だから問題ない」と考えず、飲酒後は運動そのものを控えることが大事です。お酒を飲んだ日は身体を休ませ、十分な時間を置いてから運動を再開しましょう。

飲み会の後に走りたいならノンアルコール飲料を選ぼう

仕事仲間や友人との飲み会があっても、「翌朝にランニングをしたい」「練習予定を崩したくない」ということもあるでしょう。そのような場合は、最初からアルコールを飲まないという選択肢があります。

現在は、ビールテイスト飲料やチューハイテイスト飲料など、様々なノンアルコール飲料があります。飲み会の雰囲気を楽しみながらアルコールを避けたい場合は、「アルコール0.00%」と表示された商品を選ぶとよいでしょう。

また、「今日は走りたいけど、お酒を我慢するのはちょっと……」と感じる方もいるかもしれません。しかし、ランニングを優先したい日は、お酒ではなくノンアルコール飲料を選ぶことで、飲み会の雰囲気を楽しみながら飲酒を避けることができます。

走る予定がある日はノンアルコールを選び、飲酒したらランニングを休む。このようにノンアルコール飲料を上手に利用すると、ランニングを続けながら飲み会にも参加しやすくなります。

ランナーがお酒と上手に付き合うポイント

ランニングを続けているからといって、お酒を完全にやめなければならないわけではありません。大切なのは、飲酒によってランニングや身体の回復に悪影響が出ないよう、飲むタイミングや量を考えることです。

例えば、ポイント練習やロング走、レースなど、身体に大きな負荷がかかる予定があるときは、できるだけ飲酒を控えたほうがよいでしょう。

せっかく質の高い練習をしても、その後の回復が十分に進まなければ、トレーニング効果を得にくくなる可能性があります。一方、翌日に重要な練習がない休養日などであれば、お酒を楽しむという選択肢もあります。

ただし、飲酒量が増えるほど身体への負担も大きくなるため、「飲むなら適量にする」という意識が大事です。

また、飲酒すると水分が失われやすくなるため、お酒だけを飲み続けるのではなく、水やお茶などの水分も一緒に摂るようにしましょう。

飲酒後にランニングをするための水分補給ではなく、身体の回復を助けるための水分補給と考えることがポイントです。

そして、マラソン大会や重要な練習の前日は、できるだけ飲酒を避けることをおすすめします。レースで力を発揮するためには、十分な睡眠や水分補給、体調管理が重要だからです。

お酒を楽しむこと自体を悪いことと考える必要はありません。「走る日は走ることを優先し、飲む日は身体を休ませる」というように、ランニングと飲酒のタイミングを分けることが、ランナーにとってお酒と上手に付き合うポイントです。

【まとめ】飲酒後のランニングは避けるべき

飲酒後のランニングは、「汗をかけばアルコールが早く抜ける」「軽く走るだけなら大丈夫」と考えてしまいがちですが、安全面からおすすめできません。

アルコールが体内に残っている状態で走ると、心臓や循環器系への負担が増えたり、脱水や熱中症のリスクが高まったりするほか、判断力やバランス能力の低下によって転倒や事故につながる可能性があります。

また、飲酒は身体の回復や睡眠にも影響するため、せっかくのトレーニング効果を十分に得られなくなることもあります。

アルコールが抜けるまでの時間には個人差があるため、「何時間経てば必ず走れる」と一律に決めることはできません。

計算式から求めた時間もあくまで目安として考え、飲酒後はランニングを控え、十分な時間と休養をとることが大切です。

ランニングを優先したい日は、飲み会ではアルコール0.00%のノンアルコール飲料を選ぶのも一つの方法です。

「飲んだら走らない、走るなら飲まない」

このシンプルな考え方を意識して、飲酒とランニングを分けるようにしましょう。無理をせず身体を休ませることも、長く走り続けるための重要なコンディショニングです。